糸原は負傷し西岡ポロリ…阪神“エラー連鎖”で守備崩壊
落胆の声も聞かれなかった。
阪神は同点の八回、4番手マテオ、5番手山本の乱調で一挙8失点。ここで勝負ありとなったが、バックの守りもひどかった。遊撃の糸原は八回2死一塁から、バティスタの放った遊撃後方への飛球をグラブの土手に当てて落球。その際、右膝をひねったようで起き上がれず担架でベンチに下がった。多少は浜風の影響があったとしても、ホームグラウンドなら言い訳もできない。
九回には、この日中堅に入った西岡が安部の右中間の飛球に追いつきながらポロリ。これで気落ちしたのか、6番手の岩崎はエルドレッドの犠飛で1点を失うと、田中のゴロをはじく。記録は内野安打でも、普通の守備力があれば何でもない投ゴロだった。岩崎はその後、四球や連打で3点を許し、七回まで3―3の接戦が、終わってみれば3―14のボロ試合となった。
阪神の55失策はリーグワースト。九回にゴロを捕り損ねた岩崎のように記録に残らない失策も多い。広島との差が9ゲームに開いた金本監督は「絶対にファイティングポーズは崩さない。向かっていくしかない」と言ったが、まだ2試合目の新助っ人ロジャースは「オレが来るべきところではなかったか……」と呆れているのではないか。