元川悦子
著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

松井大輔<2>「外国人監督には意思を示さないと難しい」

公開日: 更新日:

 日本代表のハリルホジッチ前監督が27日、記者会見を開いて「コミュニケーション不足を理由に解任されたのは初めて」とロシアW杯を率いることができなかった悔しさをにじませた。「フランスで長年過ごしたハリルさんと日本人は、メンタル的に合わない部分があるのは確か。彼らは主張が凄いですから。日本の選手たちが、その自己主張を(消化して)受けられる処世術を身に付けていたら良かったんですが……」と元日本代表MFの松井大輔横浜FC)が話を続ける。

「僕は9年間フランスでプレーしましたが、監督は必ず『ウィ・オゥ・ノン(イエスかノーか)?』の答えを求めてくるのが常です。『試合に出たいのか?』『出られる状態なのか?』といった質問には、必ずハッキリ『ウィ』か『ノン』と答えなければダメ。日本人は『行けたら行きます』『多分大丈夫』と曖昧な表現をするけど、彼らはそれを好まない。日本とフランスの美徳が、噛み合わないことは少なくないと思います」

 松井が指摘するような意思疎通の齟齬は、ハリル監督と日本選手の間にもしばしば生じたことだろう。ストレートな物言いをする監督。困惑の様子を垣間見せ、明確な意思を示さない選手。それに苛立ちを覚え、指揮官がより高圧的な態度を取ってしまうといった状況は多々あったはずだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    大谷の「新・代理人枠」狙い大物エージェントが虎視眈々…争奪戦勃発は待ったなし

    大谷の「新・代理人枠」狙い大物エージェントが虎視眈々…争奪戦勃発は待ったなし

  2. 2
    阪神・大山悠輔 今季中にFA権取得見込みであるのか? まさかの巨人流出…ロッテ、楽天も虎視眈々

    阪神・大山悠輔 今季中にFA権取得見込みであるのか? まさかの巨人流出…ロッテ、楽天も虎視眈々

  3. 3
    大谷「英語力」格段向上の皮肉とプラス効果 元通訳・水原容疑者の裏切りが副産物を生んだ

    大谷「英語力」格段向上の皮肉とプラス効果 元通訳・水原容疑者の裏切りが副産物を生んだ

  4. 4
    小室圭さん年収4000万円でも“新しい愛の巣”は40平米…眞子さんキャリア断念で暇もて余し?

    小室圭さん年収4000万円でも“新しい愛の巣”は40平米…眞子さんキャリア断念で暇もて余し?

  5. 5
    水原一平容疑者は刑務所に何年ブチ込まれる? 違法賭博発覚への「妨害工作」次々判明

    水原一平容疑者は刑務所に何年ブチ込まれる? 違法賭博発覚への「妨害工作」次々判明

  1. 6
    長渕剛の大炎上を検証して感じたこと…言葉の選択ひとつで伝わり方も印象も変わる

    長渕剛の大炎上を検証して感じたこと…言葉の選択ひとつで伝わり方も印象も変わる

  2. 7
    メジャー29球団がドジャースに怒り心頭! 佐々木朗希はそれでも大谷&由伸の後を追うのか

    メジャー29球団がドジャースに怒り心頭! 佐々木朗希はそれでも大谷&由伸の後を追うのか

  3. 8
    福原遥が挑むNHK朝ドラ&大河W主演「歴代4人の超難関」への道…まずは2025年「べらぼう」出演

    福原遥が挑むNHK朝ドラ&大河W主演「歴代4人の超難関」への道…まずは2025年「べらぼう」出演

  4. 9
    若林志穂が語った昭和芸能界の暗部…大物ミュージシャン以外からの性被害も続々告白の衝撃

    若林志穂が語った昭和芸能界の暗部…大物ミュージシャン以外からの性被害も続々告白の衝撃

  5. 10
    若林志穂さん「生活保護受給」をXで明かす…性被害告発時のアンチ減り、共感者続出のワケ

    若林志穂さん「生活保護受給」をXで明かす…性被害告発時のアンチ減り、共感者続出のワケ