大谷はキャンプ地先乗りでも…エ軍がスロー調整強いる狙い

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 今春のキャンプは地味な練習を強いられそうだ。

 右肘の靱帯の腱を修復するトミー・ジョン手術からの復活を目指すエンゼルス・大谷翔平(24)。1月下旬にもロサンゼルス市内の病院で、執刀医の診察を受け、バッテリー組の始動(2月10日すぎ)よりも早めに、キャンプ地のアリゾナ州テンピに入る予定だ。チームドクターの診断結果をもとに、キャンプでの練習メニューを決めるが、エプラーGMは患部の回復次第では別メニューで調整させるとしている。

 大谷が右肘にメスを入れたのは、昨年の10月1日。野手組がキャンプインする2月中旬すぎには4カ月半が経過しており、通常のリハビリなら、バットを振り始める時期だ。

「肘の可動域は広がっている」と話す大谷とは対照的に球団が慎重な姿勢を崩さないのは、アリゾナ特有の気候を不安視しているからに他ならない。

 砂漠帯であるアリゾナ州は年間を通じて気候が温暖だ。キャンプが行われる2~3月も朝晩は冷えるものの、日中の気温は最高で25度前後まで上昇する。練習するには最適な環境だが、体が動くため、オーバーワークになる若手選手は少なくない。大谷は昨年、アリゾナキャンプを経験しているとはいえ、手術明けでバットを握れば、知らず知らずのうちにペースが上がり練習し過ぎてしまう可能性もある。キャンプ中、右肘に負担をかけて患部に痛みや違和感が再発しては元も子もない。

 2020年の二刀流復帰に向けて、球団はあえてブレーキを踏んでいるようなのだ。

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