野村監督殺人事件 本人の逆鱗に触れ取材拒否を通告された

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「日刊ゲンダイ? オマエんとこはノースピークや」

 初対面の挨拶で、いきなりぶすっと言われた。

 野村監督ヤクルト就任1年目。アリゾナ州ユマ・キャンプ初日。クラブハウスの前で、報道陣が監督を囲んでいる。その前で取材拒否。さらに監督、右腕を伸ばし、人さし指をあらぬ方向へ向けて、「あっちへ行け」と、通告した。

 記念すべき監督1年目のキャンプ初日。プロ野球界ではお正月にあたるときのことだった。

 原因には心当たりがあった。キャンプ前に、ゲンダイは野村監督を「殺していた」からだ。

 キャンプ1週間ほど前のこと、野村監督は慶応病院に緊急入院した。これを球団は伏せて、報道陣が動いた。この大事な時期に何があったのか。

「やばいらしいよ」

 球団内部の情報源が、声を潜めて「動脈瘤だってさ。あの人、久々でしょ、ユニホーム着るの。体動かしてないし、何たってユマは砂漠だからね。田舎で、まともなレストランもない。息子の団、連れて行くっていうんでしょ。何かあったときの用心じゃないの」

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