さぁ、困った! 即戦力のドラフト1位候補を評価できない

公開日: 更新日:

「今年のドラフトはどの球団も大変だぞ」

 ウチの部長が珍しく厳しい表情をしている。

 ドラフト1位候補のいる東京六大学、首都大学が春のリーグ戦を行っているにもかかわらず、コロナ禍でスカウトが視察できないからだ。

 徳山壮磨(早大・投手)、岩本久重(早大・捕手)、正木智也(慶大・内野手)、山下輝(法大・投手)、三浦銀二(法大・投手)、佐藤隼輔(筑波大・投手)……上位指名される可能性の高い彼らの現時点での評価は重要だ。ドラフト直前、秋のリーグ戦を見ればいいと思うかもしれないけど、それでは間に合わない。真っ先に即戦力投手を狙うのか、将来性重視で高校生野手か、各球団とも早い時期から今年のドラフト戦略を練る必要があるからだ。部長が言う。

「特に左腕の佐藤や山下は古傷を抱えている。山下は下級生のときに肘を手術したし、佐藤は昨秋に肘を痛めた。結果は新聞やネットでチェックできるけど、患部の状態は現場で実際に見なきゃ分からない。いや、見て大丈夫と判断してドラフトにかけても、自主トレが始まったら実は肘がパンクしていたなんてこともザラだからな。選手も監督もケガが深刻なものであっても、ドラフト前に評価を落とすようなことを言うはずがない。なおさらオレたちのチェックは欠かせないんだが……」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗