日刊ゲンダイDIGITAL

  • facebook  
  • twitter  
  • google+

宮本留吉特集

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 宮本流グリップはフックボールが簡単に打てる

宮本留吉の取材を担当したときはスコア90台では回っていた。練習場で取材するとき、1時間ぐらい前に着いて練習していると、宮本に見つかったことがあった。 遠くから見ていたようで、「あんなバックスイングではフェースが開くのでスライスする」と言われた。 学生時代に教わったグリップが左手の親指をシャフトの真上に伸ばしたスクエアグリップだった。そのため、バックスイングで「フェ…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉パットは小さいフォローでしっかりヒット

昔、宮本留吉の連載をゴルフ雑誌で担当していたころ、仕事(クラブづくり)が休みの日は練習場やコースでレッスンをしているので、日中はゆっくり話を聞く時間がなかなか取れなかった。 夜、自宅に伺って7時ごろから9時ごろまでよく取材した。 リビングには、一辺が15センチぐらいのかなり分厚い四角い樫の木が壁のところに置いてあった。何だろうと思っていたら、パットの練習をするための…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 パットはアドレスしたら3秒以内に打つ

しかし「握り方は違っても守らなければならないことはある」と宮本留吉はよく言っていた。 まず、「左手のグリップをしっかりさせる」こと。これはショットをするときだけでなく、パットをするときも守らなければならないというのだ。 ただし、「左手をしっかり」といっても「力を入れて強く持つ」という意味ではない。 「誰かにパターのヘッドを軽く引っ張られても取られないように。そうす…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 ボールを叩けば惰性でクラブは振り抜ける

1929(昭和4)年、宮本留吉は初めて海外に遠征し、ハワイアンオープンで11位になった。 そして31年11月から32年7月まで今度は米国本土に遠征、その足で英国に渡り、全英オープンにも出場している。 米国では西海岸で行われたウインタートーナメントの後は東部でもいくつかの試合に出場。ボビー・ジョーンズをはじめ、トミー・アーマー、ウォルター・ヘーゲン、ジーン・サラゼンと…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 アイアンはロフトを殺して低く振り抜く

アイアンショットをするとき、宮本留吉は風が吹いていないときでも、常に「ロフトを殺して打つ」と言った。 だから、アイアンは初めから左足に体重をかけ、手をボールより少し前に出して構えることによって、ロフトを立ててアドレスしていた。 そして、フォロースルーを低く抑えて打っていた。アイアンはフィニッシュを肩より高く取ることはまずなかった。 どうしてフィニッシュを高く取らない…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 アイアンの打ち方はピッチエンドランで覚える

「構え方も打ち方もアイアンショットと同じだ」と言って、宮本留吉はピッチエンドランの打ち方をよく教えていた。 いきなりアイアンでフルショットすると、手首を使ってボールをしゃくり上げるような打ち方をするので、ピッチエンドランから始めるとアイアンショットの打ち方を早く覚えられると言っていた。 フルショットの半分ほどのスタンス幅で、8対2ぐらいの割合でウエートは左足。通常…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉短い距離の止めるアプローチ

オープン競技はストロークプレーであったが、プロの試合は昔はマッチプレーだったので、宮本留吉の現役時代はもちろんスタイミーで行われていたわけだ。 その話を取材したとき、コースの許可を得て、練習グリーンの端のほうで実際にやってもらったことがある。カップまで3メートルぐらいの距離で、20センチほど先のライン上に置いたボールをピッチングウエッジで低く飛び越してカップを狙う…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 バンカーショットは左足にウエート8割

しかし宮本留吉は「サンドウエッジは打ち込んでやれば砂が爆発するように作られているのだから、スタンスもフェースも開く必要はない。スタンスをアプローチより広くするだけでよい」と言った。 エクスプロージョンショットをするときもサンドウエッジをロフト通りに構えて、スタンスも目標線と平行(スクエア)。ただし、ウエートは「8対2ぐらいの割合で左足」。 フェアウエーのアイアンも…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 バンカーは手首を早くコックして打ち下ろす

それをテレビで見ながら、宮本留吉のことを思い出した。実は宮本も第1回日本オープンでテークバックしたとき、クラブが砂に触れたということでペナルティーを取られた。ヘッドの構え方を変えてからバンカーショットがうまくなったと言っていたからだ。 ほとんどのゴルファーは、ボールの横にヘッドを浮かして構えていると思う。全米女子オープンのノードクイストもヘッドを低く浮かしているた…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 止めるボールはロフトを殺して低く振りぬく

「ロフトを生かして打て」とよくいわれるけれど、宮本留吉は「アイアンはロフトを殺して打たないとバックスピンの利いた止まる球は打てない」と言った。 「1クラブぐらいロフトを殺し、ダウンブローに打ってフォロースルーを低く止める。そうするとボールのライが悪くても鋭いショットが出来る。風の影響も少なく、止まる球が打てる」 7番アイアンを使うとしたら、フェースを立てて6番アイア…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 コンパクトなバックスイングは“9時”でコック完了

最近のレッスンに「左一軸スイング」という言葉がよく出てくるけれど、宮本留吉のアイアンショットはまさに左一軸だった。 ドライバーはクローズスタンスでアドレスの体重は右足。それに対し、アイアンはすべて「スクエアスタンスで体重は左足」と、宮本はドライバーとアイアンはアドレスから違っていた。 今でも強い風の中で行われる全英オープンを見ていると、アイアンはフォロースルーを低く…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉アイアンは体重をかけた左足を軸にスイング

引退後、大阪から東京に移った宮本留吉はクラブ作りをしながら毎週2回、三鷹と平和島の練習場で一般アマチュアにも教えていた。昔は土の上でアイアンを打てる練習場が多かった。宮本は初心者にもアイアンは必ず土の上で打たせた。 最初はわずかに土を盛って、ボールが少し浮いた状態でダフらずにボールを打つスイングを教えた。 マットの上で打つと少しぐらい手前をダフってもヘッドが滑って振…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 フェースは返さず目標方向に振り抜いて飛ばす

しかし、宮本留吉はフックボールが持ち球であっても、「フェースを返さない」と言った。 「クラブを振り抜いたら、フェースの向きを変えずに体を構えた位置に戻してみると、フェースもアドレスと同じ向きに戻る。フェースを返したときは、アドレスの位置に戻してみると、フェースは目標の左を向いている」 宮本はそう言って、フェースを返していないことをやってみせてくれた。 実際にボール…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 飛ばすスイング軸は右足寄り

宮本留吉はドライバーで距離を出すにはややアッパーブローに高いところに振り抜いてやることが大事なので、スイングの軸はスタンスの真ん中ではなく右足寄りにあると言った。 宮本は左足かかとの線上ではなく左脇の前にボールを置いて、ボールから10センチぐらい後ろにヘッドを離して構えていたことについてはすでに書いた。だから、ドライバーはクラブヘッドをスタンスのほぼ真ん中に構えて…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 フックボールはトップで左手甲が45度以上空を指す

ドライバーはどんなホールでもフックボールだった」 宮本留吉の現役時代を知る人たちはみんな同じようなことを言った。だから引退後、大阪から東京に移ってクラブ作りの傍ら、アマチュアにレッスンをするときも必ずフックボールを教えていた。 「フックボールを教わってよく飛ぶようになった」とみんな喜んでいた。 宮本は野球のバットを持つときのように左手親指をシャフトからはずして持つ、…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 遠くへ飛ばすにはバックスイングを速く

しかし、宮本留吉は「バックスイングの遅い人はあまり距離が出ない。あるところまで行っても、それ以上うまくならない」とよく言った。初めて取材に行ったとき、一般アマチュアに教えているのを見ていたら、「そんなにゆっくりバックスイングしたら、クラブを振り抜くときにヘッドスピードは出ない。もっと速く上げなさい」と言っているのでびっくりしたことがある。 バックスイングとダウンス…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 飛ばすにはトップよりフィニッシュを高く

ここで日本オープンが行われたとき、フェアウエーバンカーをキャリーで越えたのは優勝した宮本留吉ただ一人だったと、戸田藤一郎に聞いたことがある。 宮本は身長160センチ、体重60キロと小さかったが、アメリカに遠征したときも、飛距離は外国人選手とあまり変わらなかったという。 小さな体で飛ばすために、両かかとの間に両肩が入るぐらいスタンスが広かった。そして左足より右足を後ろ…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 テークバック始動は構えた位置で右腰を後ろに引く

宮本留吉はドライバーのクラブヘッドを、ボールから10センチぐらい離して構えていたことについてはすでに書いた。 ボールから離して、ヘッドをソールしたところにボールがあると思ってスイングするのだという。そうすればスイングアークの上がり際で、アッパーブロー気味にボールをとらえることが出来るので、10ヤード以上も飛距離が伸びるようになったと宮本は言った。 そのことを取材して…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 ボールから10cm近く後ろにヘッドを構える

しかし、宮本留吉は左かかとよりボール2個分ぐらい、内側に置いていた。 なぜか。ドライバーの標準的なスタンス幅は「肩幅と同じぐらい」といわれているけれど、宮本のスタンスは肩幅よりだいぶ広かった。両肩が両かかとの内側に入るぐらいの広さだった。 だからボールは左かかとの内側の線より中に置かなければならないのだと言っていた。ドライバーのボール位置は「左かかとの内側線上」が…

イラスト・渡辺隆司

いま役立つ名手の技

宮本留吉 クローズに構えたスタンス方向に振り抜く

しかし、宮本留吉は「ドライバーはインサイドアウト、アイアンはインサイドストレートだ」と言った。宮本はドライバーとフェアウエーウッドはフックボールで、アイアンは軽いフックボールかストレートボールだった。 宮本のスイングもトップとフィニッシュを見れば、もちろんクラブは目標線の内側に入ってきている。しかし、それでもフックボールを打つときの軌道はインサイドアウトだと言った…

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事