南部虎弾さんを悼む…「人間、生きている間が花」と語り闘病もネタにパフォーマンス
「ああ、悔しくてしょうがない!」
お笑い芸人エスパー伊東さん(享年63)の訃報があった先日、南部虎弾さんはSNSで追悼し、こう続けていた。
「亡くなってから連絡してきて、そりゃないだろう! ひどい話だ! エスパーがかわいそう」
入退院を繰り返した晩年を知っていて、気にかけていたのだろう。その投稿から4日後の20日、南部さんの急死が発表された。72歳。「突然の悲しい出来事に、困惑しております」と所属する電撃ネットワークの公式サイトにあるが、それは当人の気持ちでもあったのではないか。
糖尿病と診断され、人工透析をと勧める主治医に従わなかった約10年前。その後、糖尿病の合併症で腎機能が著しく低下し、七転八倒の苦しみがあったが、それを語るときも、こちらを楽しませようとしてしまう。昭和の面影をのこす新宿の喫茶店でのこと。ド派手な服にサングラス、髪の両サイドを金色にして逆立てた姿で現れた南部さんはそれを他人事のようにトークした。
「あれは還暦を迎えた年の朝、目覚めたら左足がパンパンにむくんで、木の株みたいになって腫れ上がってですね。足の甲のところの、小指の下のあたりの皮膚が裂けて、その裂け目から膿が垂れてきたんですよ」