藤倉善郎
著者のコラム一覧
藤倉善郎ジャーナリスト

1974年、東京都生まれ。カルト問題を20年以上にわたり取材。2009年にニュースサイト「やや日刊カルト新聞」を創刊し、総裁就任。著書に「『カルト宗教』取材したらこうだった」など。「徹底検証 日本の右傾化」(塚田穂高編著)、「だから知ってほしい『宗教2世』問題」などの共著も多数。

幸福の科学が生んだ反ワクチン・反マスク活動家 主張や活動はなぜか教義とは別物

公開日: 更新日:

「子供に遺伝子ワクチン打たないで~!」

 都内で新型コロナウイルス感染症の「まん延防止措置」がとられていた2022年3月。ノーマスクの集団が渋谷の街を練り歩いた。「コロナ問題を考える会」のデモだ。その中に、揃いのハッピを着て威勢のよい掛け声でみこしを担ぐ一群が。

「ファイザー! ファイザー!」

 このデモに参加していた幸福の科学職員の与国秀行氏率いる政治団体「武士道」による反ワクチンみこし。なぜ「ファイザー!」の連呼なのかは、よくわからない。担ぎ手たちは、ひょうたんに入れた日本酒を回し飲みしている。“濃厚接触”どころではない。

 幸福の科学では、コロナ禍初期の20年に教祖・大川隆法総裁が「法力でコロナウイルスを死滅させることができる」「マスクはいらない」などと口走り、信仰で感染や重篤化を防げるとして「信仰ワクチン」などという言葉も使い始めた。マスクを着用せず教団行事に参加する信者も多く、21年1月には大川自身が、「(学校の)クラスひとつ分くらいの人数」の教団職員が感染したと語っている。しかし、マスクやワクチンを禁止してはいない。ワクチンの副反応を抑える祈願を行っているくらいだから、むしろ接種することを前提としている。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    今オフ勃発「FA捕手大シャッフル」…侍Jの巨人・大城、SB甲斐を筆頭に中日、阪神も参戦か

    今オフ勃発「FA捕手大シャッフル」…侍Jの巨人・大城、SB甲斐を筆頭に中日、阪神も参戦か

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  4. 4
    3Aでもボロボロ…藤浪晋太郎の活路を開くのは阪神復帰か? 日本ハム、オリックス移籍か

    3Aでもボロボロ…藤浪晋太郎の活路を開くのは阪神復帰か? 日本ハム、オリックス移籍か

  5. 5
    3人兄妹の末っ子だから年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあった

    3人兄妹の末っ子だから年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあった

  1. 6
    “辞めジャニ”野村義男は59歳で現役バリバリ!引く手あまたの秘訣は「第三の道」を歩んだこと

    “辞めジャニ”野村義男は59歳で現役バリバリ!引く手あまたの秘訣は「第三の道」を歩んだこと

  2. 7
    巨人・秋広が今季初昇格も阿部監督「全く期待していない」…のんきな性格がアダで早くも背水の陣

    巨人・秋広が今季初昇格も阿部監督「全く期待していない」…のんきな性格がアダで早くも背水の陣

  3. 8
    阪神・岡田監督が密かに温めていた「藤浪獲得プラン」が消滅していた…

    阪神・岡田監督が密かに温めていた「藤浪獲得プラン」が消滅していた…

  4. 9
    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

  5. 10
    人間性やスタンスが如実に表れたMLB挑戦時の「西海岸かつ小規模都市」へのこだわり

    人間性やスタンスが如実に表れたMLB挑戦時の「西海岸かつ小規模都市」へのこだわり