自民・安倍派は「パー券裏金疑惑」に後手後手対応…“素人”金庫番が派閥のアキレス腱に

公開日: 更新日:

 自民党の派閥がパーティー券収入をチョロマカしていた疑惑で、安倍派に注目が集まっている。というのも、対応の遅さが党内で話題になっているのだ。

 安倍派、麻生派、茂木派、岸田派、二階派の5派閥が2021年までの4年間で計4000万円のパー券収入を政治資金収支報告書に記載していなかった問題は、国会でも連日、追及されている。

【写真】この記事の関連写真を見る(12枚)

 岸田首相が衆院予算委員会で「各派で政治資金収支報告書を訂正している」と強調した22日には、茂木幹事長が訂正内容について記者団に説明し、麻生派は19~21年分で13件、406万円の記載漏れがあったと公表。茂木派、岸田派、二階派は金額は明らかにしなかったが、件数を公表した。そんな中で、安倍派だけは「件数を含め詳細を確認中」だった。

 総務省が24日に公表した22年の政治資金収支報告書でも、パー券収入の不記載が次々と見つかり、安倍派は28日、22年の収支報告書の訂正を総務省に届け出た。

 麻生派と二階派は27日までに提出済みで、やはり後れをとっている。

 安倍派の若手議員は「金額も件数も突出して多いため確認に手間取っているのもあるが、会長不在の影響が大きい」と、こう嘆く。

「塩谷座長はリーダーシップを発揮するタイプではなく頼りないし、派閥幹部のいわゆる5人衆も危ない橋をわたりたくないと牽制し合っている。こういう時、集団指導体制では機動的に対応できないことを痛感します。直近2代の安倍会長、細田会長が相次いで亡くなったことも大きな影を落としている。細田会長は派閥の金庫から札束を出して気前よく配るようなタイプでしたが、当時の派閥のカネの実態が分からなくなってしまったから、特捜部に聞かれても説明できないことがあるかもしれない」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「実際のところ二刀流を勧める立場でもなければ、考えたことも、その発想すらなかった」

    「実際のところ二刀流を勧める立場でもなければ、考えたことも、その発想すらなかった」

  2. 2
    入団直後から“普通でなかった”思考回路…完封を褒めても「何かありましたか?」の表情だった

    入団直後から“普通でなかった”思考回路…完封を褒めても「何かありましたか?」の表情だった

  3. 3
    “懲罰二軍落ち”阪神・佐藤輝明に「藤浪化」の危険すぎる兆候…今が飛躍か凋落かの分水嶺

    “懲罰二軍落ち”阪神・佐藤輝明に「藤浪化」の危険すぎる兆候…今が飛躍か凋落かの分水嶺

  4. 4
    「結婚はまったく予想していませんでした。野球をやっている間はしないと思っていた」

    「結婚はまったく予想していませんでした。野球をやっている間はしないと思っていた」

  5. 5
    「銀河英雄伝説」大ヒットの田中芳樹さんは71歳 執筆47年で120~130冊…どのくらい稼いだの?

    「銀河英雄伝説」大ヒットの田中芳樹さんは71歳 執筆47年で120~130冊…どのくらい稼いだの?

  1. 6
    《あの方のこと?》ラルクhydeの「太っていくロックアーティストになりたくない」発言が物議

    《あの方のこと?》ラルクhydeの「太っていくロックアーティストになりたくない」発言が物議

  2. 7
    GLAYのTERU“ホテル不満ツイート”が物議…ツアー最終日「気持ちが上がらない」にファン失望

    GLAYのTERU“ホテル不満ツイート”が物議…ツアー最終日「気持ちが上がらない」にファン失望

  3. 8
    木村拓哉「Believe」にさらなる逆風 粗品の“あいさつ無視”暴露に続き一般人からの告発投稿

    木村拓哉「Believe」にさらなる逆風 粗品の“あいさつ無視”暴露に続き一般人からの告発投稿

  4. 9
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10
    小池百合子都知事の“元側近”小島敏郎氏が激白! 2020年都知事選直前に告げられた「衝撃の言葉」

    小池百合子都知事の“元側近”小島敏郎氏が激白! 2020年都知事選直前に告げられた「衝撃の言葉」