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安倍昌彦スポーツライター

1955年、宮城県生まれ。早大卒。アマ時代に捕手としてプレーした経験を生かし、ドラフト候補のボールを実際に受けて取材するスタイルを確立。通称「流しのブルペン捕手」。自身が責任編集を務める雑誌「野球人」を始め、著書、寄稿は多数。

日大藤沢・牧原巧汰 NO.1捕手で西武・森クラスの強肩強打

公開日: 更新日:

牧原巧汰(日大藤沢・捕手)

 神奈川県内の強豪校に阻まれ甲子園出場の経験はないが、二塁送球1・9秒を切る強肩と、昨夏の地方大会で3本塁打した強打が売りだ。

 1月下旬に雑誌「ホームラン」の取材で牧原と対面した安倍氏は、「一口に言うと、森友哉の大阪桐蔭時代にかなり接近した能力の持ち主。練習熱心で、技術の吸収にも物凄く貪欲。伸びしろもある。私個人としては、高校生ナンバーワン捕手だと思います」と、こう評価する。

「驚いたのは昨夏、横浜スタジアムで行われた桐光学園戦で、プロ注目の左腕・安達壮汰の外角スライダーをしっかり踏み込んで逆方向の左中間に本塁打したこと。左中間最深部に舞い上がった打球がなかなか落ちてこない。合理的に飛ばせる自分のタイミングとスイング軌道をもっていて、自分の中で一番力が入る“パワーポイント”で球をとらえられる。だからこそ、引っ張った打球は飛距離が伸びてもファウルゾーンへ切れないし、逆方向の打球もなかなか失速しない。非常に得難い技術を持っています」

 ディフェンス能力も高い。

「スローイングに関しては、捕手出身の日大藤沢・山本監督が独特の捕球、送球技術を仕込んだ。特に捕手にとって送球しづらい左投手による左打者への内角球を捕球してから、送球するまでの動きが素晴らしいと思います。捕手としての雰囲気は、ソフトバンク甲斐拓也のような一生懸命さがあり、“陽”の雰囲気が感じられます」

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