プロ野球「早くも欠かせない」新助っ人2人の実力と評判(セ・リーグ編)

公開日: 更新日:

アダム・ウォーカー(巨人・外野手・30歳)

 プロ野球開幕から1カ月が経過し、世の中はゴールデンウイークに突入した。コロナ禍の水際対策により、新外国人選手はキャンプには合流できなかったが、好スタートを切ったのは誰か──。早くも欠かせない存在となっているセの助っ人2人をピックアップした(成績は全て29日現在)。

 ◇  ◇  ◇

「はじめまして! 私の名前はウォーカーです」

 二軍合流初日。滑らかな日本語でこう挨拶した。

 ラーメン、寿司などの日本食にも積極的に挑戦。巨人や日本文化に馴染もうとするなど貪欲だ。

■凡フライ打っても全力疾走する元独立リーガー

 元NFL選手の父から受け継いだ身長196センチ、体重104キロの体格と抜群の身体能力を誇り、走力も高い。昨季まで米独立リーグ2年連続MVP。そんなスラッガーの今季年俸は3300万円と格安だ。巨人のファーム関係者がこう言う。

「合流当初は高給取り(年俸2億5000万円)のポランコと共に行動していたけど、ウォーカーはメジャー経験がないだけに、ハングリー精神旺盛。シートノックも一生懸命受けていた。驚いたのは、凡打のゴロはもちろん、凡フライでも全力疾走すること。平凡な飛球を打ち上げて一塁まで全速力で走る助っ人をこれまで見たことありません」

 打撃は打率.304、12打点、3本塁打と好調な一方で、左翼守備の送球難が表面化している。

「イップス」疑惑もあるが、このファーム関係者は「イップスになると普通は投げたがらない。ウォーカーは二軍にいる時から練習でバンバン投げていたから、ちゃんと送球できないだけ。もう練習するしかないんだけど、打つけど守れないというのは、外国人あるある。首脳陣はあまり細かいことを言って打撃に影響しないように気を配っているようです」と言う。

ライアン・マクブルーム(広島・内野手・30歳)

「自分の強みはアジャストメント(調整)能力」

 主砲の鈴木誠也がカブスに移籍し、最大の懸案事項だった「4番」に座る。

■本塁打より出塁率「つなぎの4番」

 日本球界では珍しい「左投げ右打ち」で打率.250、11打点、2本塁打。チーム関係者は「日本人投手の特徴を把握しきれていない時期だが、打席で左足を上げる幅を変えたり、ノーステップで打ってみたり、投手や状況に応じてタイミングの取り方を変えている。球を引きつけているから、ボール球になる変化球にバットが止まるし、センターから逆方向に打球が飛ぶ。佐々岡監督が本塁打より出塁率を期待する『つなぎの4番』です」と指摘する。

 出塁率は.354だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

  2. 2
    貧打に喘ぐ阿部巨人…評論家・秦真司氏が危惧する「坂本勇人の衰えと過度な主力依存」

    貧打に喘ぐ阿部巨人…評論家・秦真司氏が危惧する「坂本勇人の衰えと過度な主力依存」

  3. 3
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 4
    ロッテ4年10億円男・中村奨吾が“不良債権化”…ファンは怒り呆れ、SNSは批判の大喜利状態

    ロッテ4年10億円男・中村奨吾が“不良債権化”…ファンは怒り呆れ、SNSは批判の大喜利状態

  5. 5
    西武・渡辺GM兼監督代行が「現場目線」のトレード模索 12球団ワースト貧打は松井監督時代より悪化

    西武・渡辺GM兼監督代行が「現場目線」のトレード模索 12球団ワースト貧打は松井監督時代より悪化

  1. 6
    伝説のサラリーマン投資家 日本株はバブルと呼ぶには程遠い「儲けるチャンスは大あり」

    伝説のサラリーマン投資家 日本株はバブルと呼ぶには程遠い「儲けるチャンスは大あり」

  2. 7
    眞鍋かをり「野党は文句しか言っていない」にツッコミ猛拡散 イベントで小池都知事と同席の過去

    眞鍋かをり「野党は文句しか言っていない」にツッコミ猛拡散 イベントで小池都知事と同席の過去

  3. 8
    “投手”大谷の「球速低下」と「二刀流断念論」との戦い…2度目手術後は“選手寿命激減”と米論文

    “投手”大谷の「球速低下」と「二刀流断念論」との戦い…2度目手術後は“選手寿命激減”と米論文

  4. 9
    蓮舫氏の東京都知事選出馬に右往左往、毒舌批判する《#パニックおじさん》って何だ?

    蓮舫氏の東京都知事選出馬に右往左往、毒舌批判する《#パニックおじさん》って何だ?

  5. 10
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」