大関・御嶽海は先場所の負傷を赤裸々に…最近の力士が自分のケガを自分で暴露するワケ

公開日: 更新日:

 2001年5月場所千秋楽は相撲史に残る一戦だった。前日の相撲で右ヒザを大ケガした貴乃花VS武蔵丸という横綱同士の優勝を懸けた一番。本割で負けた貴乃花は優勝決定戦でライバルを下し、自身最後となる賜杯を手にした。

 当時は誰が見ても貴乃花のケガは一目瞭然だったが、近年は「言わなければわからない」程度の負傷ですら、簡単に口にする力士が少なくない。大関御嶽海(29)も、そのひとりだ。

 22日、5月場所初日に右肩を負傷していたことを報道陣に明かし、「7月場所はぶっつけ本番になる」と話した。病院には行ったが、何と診断されたかは話さずじまいだった。

 古株の角界OBが言う。

「我々の時代はケガをしても黙っているのが当たり前だった。相撲は対戦競技。ケガをしていることが知られたら、相手はそこを狙ってくる。貴乃花のようなケースならともかく、なんで自分から弱点を暴露するのか。不可抗力でもケガは恥という時代でもあったからね。小兵の舞の海が自身より200キロ重い小錦に勝った際、左ヒザにのしかかられ、靱帯損傷。それでも舞の海は自力で起き上がり、蹲踞をして懸賞金を受け取り、自分の足で花道を下がった。やせ我慢だけど矜持はあった」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

  2. 2
    貧打に喘ぐ阿部巨人…評論家・秦真司氏が危惧する「坂本勇人の衰えと過度な主力依存」

    貧打に喘ぐ阿部巨人…評論家・秦真司氏が危惧する「坂本勇人の衰えと過度な主力依存」

  3. 3
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 4
    ロッテ4年10億円男・中村奨吾が“不良債権化”…ファンは怒り呆れ、SNSは批判の大喜利状態

    ロッテ4年10億円男・中村奨吾が“不良債権化”…ファンは怒り呆れ、SNSは批判の大喜利状態

  5. 5
    西武・渡辺GM兼監督代行が「現場目線」のトレード模索 12球団ワースト貧打は松井監督時代より悪化

    西武・渡辺GM兼監督代行が「現場目線」のトレード模索 12球団ワースト貧打は松井監督時代より悪化

  1. 6
    伝説のサラリーマン投資家 日本株はバブルと呼ぶには程遠い「儲けるチャンスは大あり」

    伝説のサラリーマン投資家 日本株はバブルと呼ぶには程遠い「儲けるチャンスは大あり」

  2. 7
    眞鍋かをり「野党は文句しか言っていない」にツッコミ猛拡散 イベントで小池都知事と同席の過去

    眞鍋かをり「野党は文句しか言っていない」にツッコミ猛拡散 イベントで小池都知事と同席の過去

  3. 8
    “投手”大谷の「球速低下」と「二刀流断念論」との戦い…2度目手術後は“選手寿命激減”と米論文

    “投手”大谷の「球速低下」と「二刀流断念論」との戦い…2度目手術後は“選手寿命激減”と米論文

  4. 9
    蓮舫氏の東京都知事選出馬に右往左往、毒舌批判する《#パニックおじさん》って何だ?

    蓮舫氏の東京都知事選出馬に右往左往、毒舌批判する《#パニックおじさん》って何だ?

  5. 10
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」