黒崎久志
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黒崎久志中国超級 武漢三鎮足球倶楽部ヘッドコーチ

1968年5月8日生まれ。栃木県鹿沼市出身。宇都宮学園高を卒業した87年に当時JSLの本田技研入り。本田がJリーグ不参加を表明した92年に移籍した鹿島でジーコの薫陶を受けながら活躍。京都、神戸、新潟、大宮でもプレーして2003年に現役を引退。新潟で監督、大宮と鹿島でコーチを歴任した。21年2月に中国1部・山東泰山のヘッドコーチに就任。2年で3つのタイトルを獲得した。89年に日本代表デビュー(24試合・4得点)。

埼スタに乗り込んでACL浦和戦「日本のクラブと対戦」の夢がかなって達成感

公開日: 更新日:

ACL浦和戦編(1)

 ゲンダイ読者の皆さまとは、もしかしたら11月にお会いしていたかも知れませんね。

 11月29日に中国・超級(1部)リーグ「武漢三鎮足球倶楽部(湖北省武漢市)」のヘッドコーチとして、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)のグループリーグ(GL)ために日本に戻っていました。

 対戦相手は浦和レッズでした。試合会場は埼玉スタジアムです。

 9月20日に中国のホームでGL初戦・浦和戦を戦った時は、開始早々の10分に先制点を挙げ、55分にリンセンに同点にされたものの、62分には追加点を挙げることができました。

 そうやって2度リードしたのですが、終了間際にカンテに同点ゴールを決められ、2-2の引き分けに終わりました。

 今度こそは! と張り切って臨んだ埼スタでの試合でしたが、37分にショルツに先制されてしまいます。

 68分にダヴィドソンが同点に追い付いてくれましたが、このまま引き分けて勝ち点1ゲットで終わろうと考えていた90分、またしてもカンテにゴールを決められ、これが決勝点となって敗れてしまいました。

■中国勢でグループリーグ突破は古巣の山東泰山だけ

 結局、3チームが出場した中国勢でACLのGLを突破できたのは、古巣の山東泰山の1チームだけ。 

 山東は横浜での横浜F・マリノス戦を0-3で落としましたが、得失点差でラウンド16に進むことができました。

 中国・超級リーグの中でも資金力に恵まれているチームなので、その強みが出たと思います。

 武漢はGL最下位の4位で敗退です。

 もっとも、武漢にとって今回が初めてのACL出場でした。中盤で丁寧にボールを繋いで攻めるなど、他の中国のチームがシンプルに個を活かして攻撃していくのに対して、違いを見せることができたと思います。

 今後、こういう経験を積み重ねていくことで、チームは強くなっていくことでしょう。

 個人的には、自分が中国に行った時からの夢のひとつだった「日本のクラブとACLで対戦する」ことが叶い、達成感を得ることができました。

 実際に浦和と2試合を戦ってみて感じたのは、浦和が本調子ではなかったことを差し引いても「思っていたほどの差はない」ということです。

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