第6回角川春樹小説賞受賞 鳴神響一氏に聞く

公開日: 更新日:

「出したいですね(笑い)。フラメンコという名前や現在のスタイルが確立したのは19世紀なので、幕末ぐらいにしか出せませんが、フラメンコの源流となる歌や踊りはあったので、時代小説でも入れられるかな? 時代考証は重要ですからね」

 時代小説作家として意を注ぐのは、やはり緻密な時代考証だという。

「たとえば常磐津の師匠とか新内節の門付けとかテレビの時代劇によく出てきますよね? でも水戸黄門や若き徳川吉宗の時代には、まだないんですよ。詳しい人はそこでシラケちゃう。時代小説ファンをシラケさせないよう、さらには恋愛小説が好きな女性にも楽しんでもらえる作品を書いていきたいですね」

▽なるかみ・きょういち 1962年、東京生まれ。中央大法学部卒。神奈川県の小学校で事務職員として勤務していたが、執筆に専念するためフリーに。今作で第6回角川春樹小説賞を受賞し、作家デビュー。フラメンコの熱烈なファン。趣味は風景写真の撮影。

(角川春樹事務所 1500円)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2
    真美子夫人も共同オーナーに? 大谷「25億円別荘購入」の次は女子プロバスケチーム買収か

    真美子夫人も共同オーナーに? 大谷「25億円別荘購入」の次は女子プロバスケチーム買収か

  3. 3
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 4
    キムタクを縛り続ける《公称176cm》のデータ…「Believe」番宣行脚でも視聴者の関心は共演者との身長比較

    キムタクを縛り続ける《公称176cm》のデータ…「Believe」番宣行脚でも視聴者の関心は共演者との身長比較

  5. 5
    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

  1. 6
    悠仁さまは推薦入学で東大を目指すも…名門・筑波大付属高校が持つ「4人」の枠に入れるのか?

    悠仁さまは推薦入学で東大を目指すも…名門・筑波大付属高校が持つ「4人」の枠に入れるのか?

  2. 7
    元Kis-My-Ft2“辞めジャニ”北山宏光の大誤算…ソロコンサートのチケットが売れない!

    元Kis-My-Ft2“辞めジャニ”北山宏光の大誤算…ソロコンサートのチケットが売れない!

  3. 8
    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

  4. 9
    女優・吉沢京子「初体験は中村勘三郎さん」…週刊現代で告白

    女優・吉沢京子「初体験は中村勘三郎さん」…週刊現代で告白

  5. 10
    岸田首相の起死回生策? 国会閉幕後に囁かれる「オールスター内閣改造」は成功するのか

    岸田首相の起死回生策? 国会閉幕後に囁かれる「オールスター内閣改造」は成功するのか