「鬼船の城塞」鳴神響一著

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 寛保元(1741)年、将軍吉宗から火薬に用いる焔硝の増産を下命された鉄砲玉薬奉行の信之介は、伊豆の島々の探査に出る。だが、航海中、巨大な海賊船に襲われ、部下や水夫を皆殺しにされる。

 信之介は剣の腕を見込まれ、海賊の頭領の息子・兵庫によって、彼らが暮らす館島に客分として連れて行かれる。

 阿蘭党と名乗る海賊の根城・館島には、兵庫の父・備前守を筆頭に3000近い人々が暮らしていた。信之介は、ただ一人生き残ったことに忸怩たる思いを抱きながらも、兵庫らと次第に心を通わす。そんなある日、館島の沖合にこれまで見たこともない巨大船が現れる。異国の軍船だった。

 旗本と海賊との交流を描いた時代長編。

(角川春樹事務所 1600円+税)

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