黒部進さんを俳優へと導いた山本嘉次郎監督“鶴の一声”

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 特撮ドラマの名作「ウルトラマン」の放映開始からちょうど50年。主演のハヤタ隊員を演じた黒部進さん(76)はその後、時代劇、刑事ドラマ、舞台などで活躍している。俳優になったきっかけをつくってくれたのは、映画監督の山本嘉次郎さん(享年72)だった。

 ◇  ◇  ◇

 渋谷駅東口。今、ヒカリエになってるところは2003年まで東急文化会館という文化施設で、歩道に面した1階にバームクーヘンで有名なユーハイムの喫茶店がありました。

 実は役者になる前、ここの店先で靴磨きをやっていたんです。今から56年前。大学生だった1960年から61年にかけてですね。

 58年に故郷の富山県から上京し、中央大学経済学部に入学。自分で言うのも何だけど、2年生までは真面目でね。ところが、役者になるため、劇団「表現座」に入団してから、芝居が面白くて学校どころじゃない。

 しかし、それが実家にバレて、厳格な中学教師だった親父が怒るまいことか。ついには勘当されて仕送りもストップ。お金がないから住むところもなくなり、友人宅を転々。代々木公園で野宿したこともありました。

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