鴈さん孤独死…中村玉緒との親子関係から見る「8050問題」
働かないわが子の面倒を見続ける親が80代、子どもが50代に……引きこもりの高齢化が社会問題になっているが、鴈さんは引きこもりではなかったにせよ、8050問題に近い状態だったことは間違いなさそうだ。
最新刊に「8050問題」(集英社)がある、ノンフィクション作家の黒川祥子氏は「鴈さんは芸能人一家という特殊なケースですが」と前置きしながら、こう話す。
「私が取材で出会ったのはすべて、親が健康、金銭問題から子どもを抱えきれなくなり、行政に支援を求めたケース。一般的には子どもに生活保護を申請させ、時間をかけて自活できるようにしていく。引きこもりの親の会などでテーマになるのも、どう財産を残すかです。生活能力も社会技能もコミュニケーション能力もない子どもの金銭的援助をいきなり断ち切るのはレアだと思います。引きこもりの子どもの中には『親が死んだら自分も死ぬ』『外に出て何かするくらいなら死んだ方がいい』と話す人もいますからね」
鴈さんの葬儀・告別式は11月29日に近親者で行われ、参列した玉緒は「とても話せる状態じゃなかった」(前出の芸能ライター)という。