「笑点」新メンバーの桂宮治くん、いや宮治師匠がんばれ!
おなじみ《笑点》の新メンバーに私が応援してきた桂宮治くんが入ってうれしい。このコラムで「落語芸術協会では春風亭昇太会長以来、29年ぶりの抜てき(5人抜き)真打ち昇進、おめでとう!」と書いたのはわずか1年前のこと。素晴らしい。数々のイベントが中止になり動きにくいこの1年間だけ見ても宮治はよくやった。
そもそも真打ち披露パーティーだって、完璧な感染予防対策で前代未聞の飲食抜き! 祝宴に集まった約500人が着席したテーブルの目の前に置かれたのは小さなペットボトルの水各1本のみ。ウケた。誰も怒ってなかった。帰りに清潔で豪華なお弁当や引き出物・お土産などが用意されていてさすがだった。強烈な緊急事態宣言時は家で3人の子供とよく遊び、早朝散歩し、ネタを作り、少し動けるようになると、まるで忍者のように全国ささっと落語会や寄席に出向けば常に完売。テレビ・ラジオにも出まくってグングン知名度を上げた。
一度見ると忘れられない愛嬌のあるキャラと大爆笑落語、暑苦しいまでの人懐っこさで桂伸治師匠ともとても仲が良く、2人のやりとりもこれまた大爆笑。新真打ち興行ではご一緒させていただいた公演もあるが、毎日全部違う噺(はなし)をして頼もしい大トリだった。本当に面白かった。大人気・神田伯山や今年5月に新真打ち・春風亭昇也ら仲間たちも面白く、勢いよく周りを巻き込んでいく45歳。《笑点》の場合、周りがおじいさんだからすごく若く見えるけれど、今回抜けた林家三平くんも51歳。もう立派なおじさんだ。