てれびのスキマ 戸部田誠
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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

立ち位置は「応援」 ティモンディ高岸の「やればできる」に込めた思い

公開日: 更新日:

 ティモンディの2人は野球の名門・済美高校出身だ。高岸は投手としてプロからの誘いもあった。だが、高3の夏、甲子園行きがかかった県予選の決勝でサヨナラ負けを喫し、初めて大きな挫折を味わった。

 大学に進学すると、自分を追い込みすぎて「イップス」になってしまう。誰にも相談ができないまま投げ続けたため、肘を壊してしまった。その結果、野球をやめざるを得なくなった。

「自分の中でも野球が楽しくない、嫌いになってしまいそうなくらい落ち込みました」(ヤフー「Yahoo!ニュースオリジナルVoice」22年4月4日)

 当時の心境をそう語る高岸は「僕の人生に野球なんてなかった」と思い込もうとしたが、野球人生を振り返った時、自分の力になっていたのは周囲からの「応援」だと気づいた。ならば「余生は応援する側に回ろう」(テレビ東京系「あちこちオードリー」21年10月13日)と決意。応援できる仕事を探している時に目に留まったのが、東北の復興活動に奔走するサンドウィッチマンの姿だった。


 そうして前田を誘って、芸人の道に進み、サンドウィッチマンの所属事務所の門を叩いた。

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