メリー氏の圧力に屈し忖度が当たり前になった多くのメディア。「ジャニーズは別」と半ば諦め、ジャニーズと穏便な関係を保つ潤滑油の役割を担ったのがジャニ担だった。
■まるでジャニーズ事務所の広報マン
「ジャニ担はまるでジャニーズから送り込まれた広報マンのように、メディア内でも顔を利かせ、白波瀬との間で取り決めたことを実行。他の人が口を挟む余地はなかった」(元芸能デスク)
ジャニ担にファンが多いことも関係を複雑にした。「好きなタレントを守りたい」というファン心理が働き、不都合な話にも違和感を持たない。
新社長に就任した東山紀之が2010年、ジャニ担の囲み取材で木村佳乃との結婚報告をした際のこと。ジャニー氏の誕生日に当たる「10月23日に入籍した」ことを明かしたが、肝心な相手の名前を言わない。木村との結婚はわかっていても、木村の名を言わない東山は「あまりに失礼」と業界内も呆れていた。うっかり言い忘れるわけがない。意図的に外したと思えた。
- 二田一比古
- ジャーナリスト
ジャニーズ性加害問題でメディアの沈黙を引き起こした“ジャニ担”制度の弊害
ジャニー喜多川氏の性加害を増長させた要因の一つに挙げられた「メディアの沈黙」。NHK「クローズアップ現代」でも<ジャニーズが使えなくなったら番組ができなくなる><視聴者獲得のため>とテレビ関係者の話を紹介し、ジャニーズに対しメディアが忖度していたことを認めた。なぜ、忖度が生まれ…