借金を抱える小林旭を支えた内助の功 青山京子

公開日: 更新日:

 高輪のホテルに場を移して開かれた披露宴には250人が出席したが、「なるべく内輪に」という夫妻の希望で天ぷらや寿司の模擬店が出るなごやかな雰囲気で行われた。結婚後、青山は芸能界を引退し主婦業に専念、69年には娘も生まれた。

 だが、当時の小林は順風満帆とはいえない活動状況だった。二足のわらじで実業の世界に手を出して66年8月、広告会社を立ち上げたが、経営は軌道に乗らなかった。広告関係の仕事に就いている青山の義兄がアドバイスすることもあったが、負債は膨れるばかり。本業の芸能活動もヒット作に恵まれず67年4月に日活を退社。小林が主演、自社プロダクションで製作した映画「赤道を駈ける男」も観客動員が伸びなかった。

 それでも青山は小林を支え続けた。「あの方のためになるのだったらそれでいいでしょう」と有り金をはたいて小林に資金提供し、一時は自宅も抵当に入れるほど。「私はただ、彼の好きなことをさせてやりたいだけなんです」という青山に、小林も「家庭がしっかりしてるからオレが自由に動き回れるんですよ。女房には本当に感謝しています」と語った。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃