宮城県沖で頻発する有感地震 専門家は「楽観視できず」と警鐘

公開日: 更新日:

 東北地方でまた不気味な動きだ。10月に入って宮城県沖で有感地震が頻発している。

 15日16時過ぎ(M3.8)、14日0時過ぎ(M4.4)、13日5時前(M3.7)と21時過ぎ(M3.4)と今週は連日発生している。先週も起きていて、6日夜から7日午前中にかけて6回も揺れた。

 日本気象協会のHPによると、「震源地ごとの地震観測回数」は宮城県沖がトップの55回(2015年7月7日~10月15日)だ。しかも、上位5エリアは、福島県沖(21回)、茨城県沖(21回)、岩手県沖(20回)、茨城県南部(18回)とすべて東北地方である。

 そこで気がかりなのは、11日に報じられ、注目されている東北大などの研究グループが行った調査結果である。宮城県の沖合の深さ7000メートルの海底に設置した観測機器で海底の動きを調べたところ、「プレート境界で再びひずみがたまり始めている可能性が高い」ということが分かったのだ。

 今年2月にも、筑波大などの研究チームが英科学誌「ネイチャー・ジオサイエンス」で、「東日本大震災の震源域のエネルギー状態が、震災前と同じレベルに戻った可能性」を指摘している。同大のボグダン・エネスク准教授は本紙に「震源域でエネルギー状態が急速に回復しています。年内なのか、どのような規模で起こるかはわかりません。ただ、震度7クラスの地震がいつ起こってもおかしくありません」と語っていた。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波