「ドアマン募集」という名の警備員の求人 面接官は「挨拶ができればいい」と繰り返した
「都内の高級ブティックの出入り口に立ってお客さんをお迎えし、何かあったときに対処するのが仕事です」
「何かとは強盗とか万引ですか?」
「まあそうですが、実は事件性のある出来事はめったにありません」
「ということはずっと立っている……?」
「ええ。立ち仕事です。やってるうちに体も慣れますよ」
どんな人材を求めているのかを聞くと、
「一にも二にも、人柄がしっかりしている人です。弊社に業務連絡をするときや、お店の警備に出勤したときに『おはようございます』と挨拶できる人です」
「人間として挨拶は当たり前でしょう」
「いやいや。世の中には『おはようございます』『お疲れさまです』の基本的な挨拶ができない人がいるのです。それが現実です」
「へえ~」
要するにちゃんと店に行き店員に挨拶し、立哨中に不測の事態に対応できればいいわけだ。