保阪正康
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保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

学徒兵に「知性や理性は捨てろ。戦う機械になれ」という東條英機の要求

公開日: 更新日:
近衛師団機関銃部隊の演習。場所は富士山麓(1939年11月8日)/(C)共同通信社

 東部第6部隊は、正式な部隊名は近衞第2師団第3連隊補充隊といった。天皇の直接の栄誉を受ける部隊でもあった。そのためもあったのだろう、東條英機首相兼陸相が学徒の激励に訪れ、皇軍の範たることを要求したのであった。東條はこういう部隊に精神論を説くのが好みで、それだけにその内容は冷静な…

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