マウンド上で“沈黙”の日ハム大谷 他球団が戦々恐々のワケ
3日、巨人戦とのオープン戦(札幌ドーム)に先発し、一回に四球からいきなり4失点を喫するなどピリッとしなかった日本ハムの大谷翔平(20)。とはいえ、大谷がもっか取り組むフォーム修正に警戒をあらわにするのが、ライバル球団のスコアラー陣だ。
「踏み出した左ヒザが沈むから重心が低くなる。このフォームだと安定感が増すので、大谷の欠点でもあった制球力が改善される。さらにリリースポイントも打者に近くなるので、打者の体感速度はこれまで以上だろう。となれば、大谷も速球を投げるために全力投球をする必要がなくなる。スタミナのロスも防げる上、制球の安定にも結びつく」
他球団のスコアラーはこう言って口を揃える。
昨季は約155イニングで57四球、6暴投。ただでさえ160キロを投げる投手に制球力が加われば、鬼に金棒だ。これだけでも他球団にとっては脅威なのに、大谷の成長は技術面に限らない。西武の亀井スコアラーが言う。
「以前まではウチとか強打者相手には、声を出して投げることがあった。それが今年の実戦を見る限りでは、ほとんど見受けられない」