ヤ軍田中将がフリー初登板 新球「ツーシーム」も仕上がり上々
右肘靱帯部分断裂からの完全復活を目指すヤンキースの2年目右腕が好調だ。
今季はエース級の働きを求められている田中将大(26)が2日(日本時間3日)、キャンプ地フロリダ州タンパでフリー打撃に初登板。ガードナー、ヤングら主力野手を相手に25球を投げ、安打性の当たりはわずか1本。相手打者が振った7球のうち、2度の空振りに、1個の内野ゴロなど順調な仕上がりを披露した。
昨年9月27日のレッドソックス戦以来となる打者相手のマウンドを終えた田中は「最初の段階としては良かった。今後、課題は出てくると思うが、制球がまとまっていて、なかなか良かった」と手応えを口にした。
ロスチャイルド投手コーチとともに田中の投球を見守ったジラルディ監督は「投球内容はとても良かった。我々の期待通りに調整できていると思う」と及第点を与えた。当初「未定」としていたオープン戦登板については、「ブルペンでの投球練習かシート打撃に投げた後になるだろう」と早い時期に起用する方針を明かした。
今季は患部への負担を軽減するのはもちろん、昨季の投球を相手に研究されているのは明らか。昨季以上に投球の幅を広げるため「マイナーチェンジ」を図った。この日は左打ちのフローレス相手に昨季終盤から習得に励んでいる左打者へのツーシームを試投。ボールゾーンからストライクゾーンに入ってくる球でフローレスの腰を引かせて見逃しのストライクを取るなど、2年目の進化を見せたのだ。
田中は「徐々に試合のレベルに近づいてきていると思う」と自信たっぷりに話した。