「移籍は直感で」 細貝萌が今語るトルコ行き決断の真意

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 14年ブラジルW杯でザッケローニ元監督率いる日本代表は、1勝もできずに1次リーグ敗退の憂き目にあった。敗因のひとつに「アンカーを期待されたMF細貝萌の代表落ちで、チームのバランスが崩れた」ことが挙げられるだろう。

 W杯後にアギーレ前監督体制に代わった後、細貝は14年10月のブラジル戦を最後に代表から招集されなくなり、15年夏には独1部ヘルタ・ベルリンからトルコ1部のブルサスポルに移籍。日本代表と縁遠くなって「細貝萌の露出量」も減った。今も代表級のパフォーマンスを維持しながら、トルコの地で何を思いつつプレーしているのか? サッカージャーナリスト元川悦子氏が現地で直撃した。

 トルコサッカーの特徴のひとつに、サポーターの凄まじいばかりの熱狂と興奮、忠誠心、そして狂気性がある。ドイツや日本とは、何が違うのか。

「自分の愛するクラブはここ。他クラブはどうなろうと構わない――という意識が、特に強いと感じています。僕がブルサスポルに移ってから2回も無観客試合を経験しているのがひとつの例。昨年11月のベシクタシュ戦は、前の試合でサポーターが選手に爆竹のようなものを投げたのが原因でした。2月のフェネルバフチェ戦の時は、サポーターの投げ込んだものがレフェリーを直撃。これが端緒となりました。スタンドで発煙筒がたかれるのも日常的。観客が危険な事態に遭遇しないようにルールがしっかりしている日本は、それはそれで素晴らしいと思います。ドイツも当然サポーターの熱気は凄い。ヘルタはサポーターの数も多いし、スタジアムの雰囲気も良かったですね。ドイツでは、何げないプレーでも観客が選手の意図を理解し、拍手を送ってくれる。それは今も凄く印象に残っています」

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