引き分けも負けに等しく 巨人の逆転CS進出を阻む虚弱体質
負けなかった、のではなく、勝てなかった、という試合である。
逆転でのCS進出を狙う巨人の高橋監督が「勝負の週」と位置付けた、2位・阪神との3連戦から3位・DeNAとの2連戦へと続く、計5試合の大一番。その初戦、12日の阪神戦で巨人は0―5と一方的な展開を引き分けに持ち込んだ。
「とはいえ、シーズン最終盤を迎えて、追う方のチームに『価値ある引き分け』というのは存在しません。高橋監督は、1点差に迫った八回無死一塁で3番の坂本に、延長十二回の無死一、二塁で4番の阿部に犠打のサインを送った。この試合に懸ける指揮官の気持ちが伝わる采配でしたが、坂本も阿部もきっちりと走者を進めながら、結果的にそれが得点につながらなかった。徒労感の大きい試合になってしまいました。投手では抑えのカミネロが2イニング、セットアッパーのマシソンも2イニングを投げた。2戦目以降のことを考えると、ダメージの残る起用です。なんとしてでも勝たなければいけない試合でした」(評論家の橋本清氏)
■「勝負強さ」どころか「ひ弱さ」露呈