一門名称返上でさらなる孤立も 貴乃花親方の気になる今後
「私の名前のある一門は返上しますと伝え、受け入れていただいた」
19日、貴乃花親方(45)がこう明言した。
2010年の「貴の乱」で発足した貴乃花グループは14年、正式に「貴乃花一門」と認められた。しかし、平成の大横綱はいまや、総帥とは名ばかりのお飾りと成り果てた。出馬した今年2月の理事選では自身を含めて2票しか集まらず、3月29日の理事会では委員から2階級下のヒラ年寄に降格。一門の実権はナンバー2だった阿武松親方に握られてしまった。
そんな経緯もあり、今月上旬、一門の親方衆に名称返上を自ら申し出たという。
ある若手親方が言う。
「よくも悪くも伝統や格式にこだわる親方ですからね。ヒラに降格した自分では一門の名を冠するにふさわしくない、と本気で思ったのかもしれない。一門内で孤立しているとあれば、なおさらでしょう」
問題は今後だ。一門の名称変更が協会に認められるのかは、まだわからない。認められなかった場合は「グループ」に逆戻りとなる。貴乃花親方は一門離脱の可能性について「私が明言することじゃない」とはぐらかしたものの、一門内の力関係を見るに、出て行かざるを得なくなる可能性が高い。