広島・菊池、ソフトバンク柳田も…地方の大学生を見逃すな

公開日: 更新日:

あのなあ、いくら地区のレベルが低いっていっても、その中でズバ抜けた数字を残してるってのは、どこかが突出してるからだろう。日米野球の代表選考にしても、監督やコーチが六大学とか東都の連中が多いから、どうしても地方の選手は軽視されがち。中京学院大だった菊池(現広島)にしても合宿に参加しながら結局、代表になれなかったからな。地区のレベルがたいしたことがないという理由だけで蹴飛ばすのは早計だし、それで人気が落ちるならむしろ狙い目だろう」

 エラいさんがニコニコと、うなずきながら部長の話を聞いてるよ。おまけに部長まで……。さすがにムカッとして「じゃ、性格はどうです? いい加減だって話ですよ」と言うと、部長が待ってましたとばかりに言い返してきた。

「当時、広島経済大にいたソフトバンクの柳田がいい例じゃねーか。首位打者を何回も獲得して性格もチャランポランとか言われながら、プロであれだけやってるだろ。確かに性格は重要だが、おまえ、いま話題になってる選手のことを自分自身の足を使ってちゃんと調べたか? 同じ地区担当でよくつるんでる他球団のスカウトから聞いたんじゃないか?」

「それは、いや……いい加減って言うヤツが何人もいるんで……」

 図星だけに、こっちはシドロモドロさ。それにしても最近、部長がやけに冷たいんだよな。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「高校生を指名するのが怖くなった」…プロ球団ベテランスカウトが漏らす苦悩と本音

  2. 2

    自民・高市一派は衆院選28敗に終わる…全国サナエ行脚も虚しく「石破おろし」ご破算の目

  3. 3

    《中日》1位指名した金丸夢斗をパ全球団が“完全スルー”した裏に「カラダの問題」

  4. 4

    育成契約は嫌だった?ドラフトで名のある高校球児が軒並み指名漏れのカラクリ

  5. 5

    小泉進次郎氏サッサと選対委員長辞任…「すべて私が責任取る」で“泥舟からの逃亡”が真意

  1. 6

    岩井姉妹ワンツーフィニッシュでも「客離れ」に拍車…今季33試合のうち20試合がギャラリー減

  2. 7

    デーブ大久保さん(2)長嶋監督に「大洗を買いなさい」と勧められ「ゴルフ場も買えるんですね」と返したら…会員限定記事

  3. 8

    油を取ってスルスルやせる「MCTオイルダイエット」…実践した医師は2カ月で6キロ減

  4. 9

    阿部詩は大号泣、斉藤立も憔悴…ニッポン柔道大苦戦を招いた「全柔連の罪」

  5. 10

    RADWINPS野田洋次郎に“泥酔飲み会”報道 ファンも失望させた表現者としての「ダサさ」