社会科教諭で副校長も兼務 近江・多賀監督に苦労を聞いた

公開日: 更新日:

■「明日から監督が代わります」

 ――毎年、ですか。

「1回目は忘れもしない1年の夏。この年、平安は京都大会でまさかの初戦負け。確か7月の下旬でしたね。当時はグラウンドと学校の校舎が離れていたので、練習後、バスで8時くらいに学校に戻った。すると、部長が『全員集合!』と。もう外は真っ暗の中、『明日から監督が代わります』と言ったものだから、言葉がありませんでした。あの光景は今も覚えています」

 ――あまりに急な話ですね。

「平安は甲子園常連校。勝つのが宿命のような雰囲気だったので……。しかも、試合は0―1の完封負け。私はバットボーイとしてベンチ横にいたのですが、スタンドから痛烈なヤジが飛び交っていました。それで、非常に嫌な思いもした。私は最初の監督には目をかけてもらっていた。練習試合でも使ってもらっていましたから。もし、この監督が続けていたら、私の野球人生は大きく変わっていましたよ。2回目の監督交代は、2年の秋。解任にはいろいろな理由があったようですが、風評の問題もあったようです。そして、3年時に最後の交代です」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「高校生を指名するのが怖くなった」…プロ球団ベテランスカウトが漏らす苦悩と本音

  2. 2

    自民・高市一派は衆院選28敗に終わる…全国サナエ行脚も虚しく「石破おろし」ご破算の目

  3. 3

    《中日》1位指名した金丸夢斗をパ全球団が“完全スルー”した裏に「カラダの問題」

  4. 4

    育成契約は嫌だった?ドラフトで名のある高校球児が軒並み指名漏れのカラクリ

  5. 5

    小泉進次郎氏サッサと選対委員長辞任…「すべて私が責任取る」で“泥舟からの逃亡”が真意

  1. 6

    岩井姉妹ワンツーフィニッシュでも「客離れ」に拍車…今季33試合のうち20試合がギャラリー減

  2. 7

    デーブ大久保さん(2)長嶋監督に「大洗を買いなさい」と勧められ「ゴルフ場も買えるんですね」と返したら…会員限定記事

  3. 8

    油を取ってスルスルやせる「MCTオイルダイエット」…実践した医師は2カ月で6キロ減

  4. 9

    阿部詩は大号泣、斉藤立も憔悴…ニッポン柔道大苦戦を招いた「全柔連の罪」

  5. 10

    RADWINPS野田洋次郎に“泥酔飲み会”報道 ファンも失望させた表現者としての「ダサさ」