五輪組織委“役員報酬”誰がいくら?直撃に不誠実すぎる対応

公開日: 更新日:

 国内全68社が降りなかった。

 東京五輪スポンサー企業のことだ。昨年12月末、大会組織委員会の森喜朗会長(83)は「ただただ感謝に堪えない」と会見で語った。1年延期に伴う追加の協賛金は、現金支払いや物品提供などを合わせて約220億円に上る。

 協賛企業にはコロナ禍により致命的なダメージを受けているANAやJAL、JTBなども含まれている。自社の経営が苦しい中でも、東京五輪のために「協力」を続けている。

 大会組織委は昨年12月22日に予算バージョン5を発表。ホームページには「今後とも一層の経費削減と増収に努めてまいります」と記されている。

 そこで、大会組織委に「役員報酬を受け取っている者の氏名と金額」「延期に伴い、役員報酬に変化はあったか」とメールで問い合わせたところ、次のような「回答」があった。

「延期に伴う報酬の規定の変更はございません。役員報酬の詳細については、こちら(資料添付)をご覧ください」

 添付資料はインターネットで「五輪 役員報酬」と調べればすぐに出てくる。

さらに1年延期の声も出てきて気になる役員報酬

 しかし、月10万円から同200万円まで20段階ある規定のうち、誰が、どのくらいの報酬を受け取っているのかはまったく分からない。

 つまり、大会組織委は日刊ゲンダイの質問に答えていないため、今度は電話をかけてみた。すると、「本日中(1日)に折り返しお電話致します」と言ったが、それっきりだった。

 翌2日「名誉会長の御手洗冨士夫氏は報酬を受け取っているのか」という追加の質問とともに改めてメールで問い合わせると、「個別の報酬については公表しておりません」とのことだった。

 役員はカネ儲けのために五輪の準備をしているわけではないだろうが、最高で月200万円(年2400万円)も得ている者がいるとすれば、コロナで大打撃を受けている五輪スポンサーは納得できるのだろうか。 

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2
    大谷2戦連続6号弾 先輩の雄星も驚く「鈍感力」発揮!名門球団の重圧や水原問題もどこ吹く風

    大谷2戦連続6号弾 先輩の雄星も驚く「鈍感力」発揮!名門球団の重圧や水原問題もどこ吹く風

  3. 3
    長渕剛が誹謗中傷に《具合が悪い》と告白…《話があるなら、来てほしい》と性被害告発の元女優に呼びかけ

    長渕剛が誹謗中傷に《具合が悪い》と告白…《話があるなら、来てほしい》と性被害告発の元女優に呼びかけ

  4. 4
    松本人志に文春と和解の噂も、振り上げた拳は下ろせるか? 告発女性の素性がSNSで暴露され…

    松本人志に文春と和解の噂も、振り上げた拳は下ろせるか? 告発女性の素性がSNSで暴露され…

  5. 5
    松本人志“性的トラブル報道”へのコメント 優木まおみが称賛され、指原莉乃が叩かれるワケ

    松本人志“性的トラブル報道”へのコメント 優木まおみが称賛され、指原莉乃が叩かれるワケ

  1. 6
    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

  2. 7
    佐々木朗希にメジャー球団は前のめりも…ロッテ首脳陣が依然として計算できない脆弱ボディー

    佐々木朗希にメジャー球団は前のめりも…ロッテ首脳陣が依然として計算できない脆弱ボディー

  3. 8
    巨人の得点圏打率.186は12球団最低…チャンスに滅法弱く、立場が危うくなった打者3人の名前

    巨人の得点圏打率.186は12球団最低…チャンスに滅法弱く、立場が危うくなった打者3人の名前

  4. 9
    阪神・岡田監督ようやく取材解禁の舞台裏 もう怖いものなし?今後の報道に忖度生じる可能性

    阪神・岡田監督ようやく取材解禁の舞台裏 もう怖いものなし?今後の報道に忖度生じる可能性

  5. 10
    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異

    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異