友成那智
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友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

ダル同僚は14年357億円…長期・高額“MLBメガ契約”の失敗例

公開日: 更新日:

 ダルビッシュが所属するパドレスの若き主砲タティスJr.(22)が、14年3億4000万ドル(約357億円)の長期契約を交わした。これは史上3番目の契約規模だが、過去の例を見ると巨額契約の大半は惨めな結果に終わっている。そこで、メガ・コントラクトの失敗例を徹底比較してムダ金、劣化、不良債権の代表格を選んでみた。

■ムダ金=プリンス・フィルダー

 タイガースの主砲だった2012年に9年約225億円で契約。しかし、太り過ぎで守備力が低下したため、14年にレンジャーズに放出された。移籍後は首痛に悩まされ、契約を4年残しながら、16年限りで再起不能になった。契約が残っている限りは、引退した選手にも球団に年俸を払い続ける義務があるのがメジャーリーグ流だ。フィルダーの年俸26億円は、球団の年俸総額の約20%に相当するため、それだけの金額を4年間も支払い続ければ104億円をドブに捨てることになる。そこで、フィルダー側と話し合って、計63億円に値切り、そのうちレンジャーズが6割、タイガースが4割を負担することで話がついた。タイガースが半額近くを負担したのは、トレードの際、レンジャーズ移籍後も年俸の一部を負担する約束になっていたからだ。

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