初の8強入り・神戸国際大付“二刀流”阪上翔也の評価…甲子園を去ったスカウトマンの関心事は?
ドラフトが終われば終わったで、今度は新チームのチェックが不可欠だし、それと並行してドラフトで獲得した担当選手の面倒も見なくちゃいけない。プロでの心構えを説いたり、1月の入寮に備えた自主トレの指導はもちろん、キャンプにも同行する。そうこうしているうちに春のセンバツが始まる……。
■知り合いの同業は1年の半分、ホテル暮らし
だったら、いつ、休むのかって? 球団によっては12月がオフのところもあれば、まとまった休暇が取りにくいところも中にはある。自宅から通える地域の担当ならまだしも、そうでない場合は悲惨だ。たとえば東京在住ながら関東の一部地域と東北の2カ所を担当している知り合いのスカウトなんて、1年の半分はホテル暮らしさ。
基本的に土日、祝日は必ずと言っていいくらい試合があるし、空いた時間があれば自分が担当した選手の様子を見に、ファームに足を運んだりもする。丸1日を自由に使えるようなことはほとんどないよ。
オレは自分の子供の大事なイベントにまったく顔を出せなかった。家族には寂しい思いをさせちまったと思っている。折からのコロナ禍でスカウトが立ち入れない現場が多くて家にいる時間が増えた分、余計、それが身に染みるね。 =つづく