佐藤輝、伊藤、中野とも給料ドカン↑ 阪神「新人3人衆」同日契約更改の深謀
14日、今季大活躍した阪神の新人3選手が揃って契約更改交渉に臨んだ。
先鋒は球団の新人左腕としてはあの江夏豊以来となる2ケタ10勝(7敗)を挙げた伊藤将司(25)。今季年俸1300万円から3100万円増の4400万円でサインした。
次鋒は中野拓夢(25)。正遊撃手として135試合に出場、打率.273、1本塁打、36打点をマークし、30盗塁で盗塁王のタイトルを獲得。今季800万円から2900万円増の3700万円だ。
大トリは怪物新人の佐藤輝明(22)。今季は球団新人最多の24本塁打を放つなど、数々の新人記録を塗り替えた。後半戦はリーグワーストとなる59打席連続無安打と苦しんだが、今季1600万円から2600万円増の4200万円で判を押した。
最高給は左腕・伊藤
チームが最後までヤクルトと優勝争いできたのは、3人の活躍があったからこそだが、その半面、球団は3人の年俸をいくらにするか、さぞ頭を悩ませたことだろう。
成績だけを見れば、最も貢献したと言えるのは伊藤将だろう。佐藤輝は今季、中野の倍の年俸をもらっていたが、コンスタントに年間を通じて働いたのは中野の方だった。佐藤輝にしても、開幕前から大きな注目を集めるなど、球団の「宣伝効果」は群を抜いている。
「提示額を見ると、それぞれに『プレミアム』を付けるなど、フロントの工夫が垣間見えます」と、セ球団の編成担当が続ける。
文句が出る余地を与えず
「最も活躍した伊藤が<最高給>となった一方、中野は佐藤輝を超えることができなかったが、<昇給率>は3人の中で断トツの363%。佐藤輝に500万円差に詰め寄った。佐藤輝も、昇給率こそ最も低かったものの、年俸は伊藤の次に高い。2年目野手としては先輩の近本(4500万円)に次ぐ<プロ野球歴代2位タイ>。さらに同じ日に契約更改交渉を設定することで、『アイツはこれだけ上がったのだから』と比較ができず、文句が出る余地を与えなかったともいえる。同期同士、お互いの年俸はかなり意識しますから」
結果として3人が大満足だったかどうかはさておき、1年活躍しただけで給料がドカンと跳ね上がるのだから、フトコロ寂しいサラリーマンからすれば、何とも羨ましい限り……。