山田隆道
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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神はまだまだわからない…と強がりを言いたい 14戦12敗も伊藤、ガンケルに光明

公開日: 更新日:

 だから伊藤が今季初先発の広島戦で打ち込まれたときは(五回までは良かったけど)、嫌な予感がしたのだ。昨年ルーキーであれだけ活躍しただけに、今年は他球団から研究されるなどして成績が落ち込むこともあるのではないか。そして、そのまま二度と復調できないなんて事態に陥ったらどうしよう……と。

 実際、過去を振り返ると、2016年に初の先発ローテ入りを果たし、いきなり規定投球回数と2桁勝利をダブル達成した岩貞祐太は、翌年以降なかなか先発で結果を残せず、現在はリリーフに転向している。もっと苦い記憶は07年にルーキーながら先発として8勝5敗、防御率2.42をマークして新人王に輝いた上園啓史だ。彼はこの年がピークで、翌年以降はみるみる成績が落ち込み、10年限りであっさり楽天に放出された。

 そういう記憶があるからこそ、プロ2年目の伊藤はただでさえ心配だったうえ、先述した初登板での黒星が余計に不安を増殖させていた。ガンケルだって今季初登板となった3日の巨人戦で打ち込まれただけに、まさにダブルパンチだった。

 しかし、2人とも勝てなかったとはいえ、2試合目で見事な快投を披露してくれた。これはとても心強い。伊藤とガンケルが今季も健在で、西が復活し、青柳晃洋高橋遥人が帰ってきたら、まだまだわからない……と強がりを言いたい。

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