阿波野秀幸
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阿波野秀幸元プロ野球選手

1964年7月28日、神奈川県生まれ。桜丘高、亜大を経て、86年のドラフト1位で巨人、大洋(現DeNA)を含めた3球団競合の末、近鉄に入団。87年、新人王、89年は19勝(8敗)、183奪三振で最多勝と最多奪三振のタイトルを獲得。その後、巨人、横浜でプレー、通算75勝68敗5セーブ。引退後は巨人、横浜、住友金属鹿島、中日などでコーチを務めた。

「旅行券をもらった方が良かった」と選手が口をそろえた近鉄V旅行の顛末

公開日: 更新日:

 夜に出発して、朝方に着くパターン。ホノルルに到着してマウイ島行きの便に乗り継ぐ予定だったものの、だれかが税関検査で引っ掛かって足止めを食らい、予定の飛行機に乗れなかった。

「いったい、いつまで待たせる気だよ!」「まったく、だれだよ、税関で引っ掛かったのは……」

 ホノルル空港で長時間待たされた我々は不満タラタラだった。フロントは当初、だれが税関で引っ掛かったのか明かそうとしなかったけれども、それもそのはず。“犯人”は仰木彬監督だった。

 どうやらボストンバッグの底板の下に、申告した金額以上の現金を詰め込んでいたらしい。仰木さんは別室に連れていかれて、アレコレ調べられたそうだが、なにしろパンチパーマでラフないでたちだったから足止めを食らうわけだとみな、妙に納得した。

■「2本目以降は自腹です」

 ようやくマウイ島のホテルに到着、ヘトヘトだったからチェックインしたかったものの、昼時でまだムリだと。そのまま島内観光ってことになったが、「チェックインも済まないうちから冗談じゃない」と、選手たちはそろってキャンセル。フロントに荷物を預け、ロビーや周辺の喫茶店でひと息入れた。

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