メジャー観戦で「日本選手の軟弱さ」を実感 全米OP国内予選でさえ大多数が途中棄権の体たらく
試合形式は同じだが、まったく違うゲームとしか思えない。
イングランドのマシュー・フィッツパトリックがメジャー初優勝を遂げた「全米オープン」と日本ツアーとの比較である。
コースの難度度、出場選手の研ぎ澄まされた高度な技術、タフなメンタル、ひたむきな闘争心など、日本ツアーのどこを比べても異次元の世界だ。
メジャーには日本勢7選手が出場して決勝に残ったのは4位フィニッシュの松山英樹ひとりだけ。小平智5オーバー、星野陸也とアマの中島啓太は8オーバー、出水田大二郎10オーバー、杉山知靖12オーバー、香妻陣一朗13オーバーと6選手は予選落ちだった。
会場の「ザ・カントリークラブ」は140年も昔の1882年に造られ、大会主催の全米ゴルフ協会(USGA)創立に貢献した米国最古の名門コースだ。
英国人のウィリー・デービスが設計し、スコットランドのリンクスを基調としている。ゴルフの原点は、雨や風の気候条件に加え、自然の地形への挑戦である。コースを克服するには、正確なショット、卓越したショートゲーム、スロープやマウンドを計算し、絶妙なタッチと距離感のパッティングが要求される。全知全能を傾けるのがゴルフであり、その究極のステージが「全米オープン」なのだ。だから世界中のゴルファーが挑戦し、頂点に立てば315万ドル(約4億2500万円)の破格賞金と、歴史に残る名声が得られる。