山田隆道
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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

年をとった「岡田野球」はどう変わるのか? 65歳で火中の栗を拾う心意気に敬意

公開日: 更新日:

 阪神岡田彰布新監督の就任が正式に発表された。前回の監督時代は04年から08年までの5年間だったので、実に15年ぶりの監督復帰となる。

 正直、08年に退任したときはもっと早く復帰すると思っていた。当時も巨人の指揮を執っていた原辰徳監督が、退任する岡田監督に「また戻ってくるんでしょう」と言ったという報道をよく覚えている。しかし、実際はその後に真弓明信監督、和田豊監督、金本知憲監督、そして矢野燿大監督と4代もはさみ、ずいぶん遠回りとなった。

 当然、年も重ねた。04年の初監督就任時はまだ47歳で、その前が星野仙一監督、その前が野村克也監督と大御所続きだったこともあり、当時はフレッシュな若手監督という印象だったが、今回は「65歳」での就任である。今のところ、1歳下の巨人・原監督も上回る12球団最年長監督だ。先述した野村監督が99年に阪神監督に就任したときが64歳だったことを思うと、今の選手からは岡田監督も大御所に見えているのかもしれない。

 前回の監督時代、岡田野球はどこか若手監督らしい革新的なものであった。「セイバーメトリクスを先取りしている」と言われたり(本人に自覚はなかったようだが)、JFKに代表されるリリーフ投手の整備は「球界に革命を起こした」とまで言われたりもした。時は00年代、当時いつもセ・リーグの優勝を争っていた巨人・原監督と中日落合博満監督、そして阪神・岡田監督の3人は、いずれも80年代のプロ野球界を生きた同世代であり、その世代の監督が新しい00年代の野球界の中心となっていた。

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