汚れた東京五輪に今度は“談合疑惑”が浮上…司直の手は電通に伸びるのか
五輪汚職事件をめぐり、特捜部は電通の元専務で組織委元理事の高橋治之氏を起訴した。談合疑惑では電通にもメスを入れるつもりなのか。司直の手はどこまで広がるのか。
元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士はこう言う。
「独禁法違反に問えるかどうかは、受注側に継続的な“談合組織”が形成されていたかどうかが焦点になります。組織委という一時的な組織の発注に対し、受注側が組織的に継続性をもって受注調整をしていたのかどうか。悪質性なども加味されるので、公取委が独禁法違反を認定するハードルは高いと考えられます。一方、刑法上の談合罪は単発的な案件も対象になり得るので、比較的ハードルは低い。特捜部は『談合の疑いあり』との情報を公取委に提供し、受注側への調査の端緒をつくったのでしょう」
疑惑だらけの東京五輪の総括すらできていないのに、新たな五輪開催なんて到底ムリだ。2030年の札幌五輪招致は、ますます雲行きが怪しくなってきた。