元川悦子
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元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

遠藤航はリバプールの大黒柱になれる ドイツの“デュエル王”が秘めたポテンシャル

公開日: 更新日:

シュツットガルトでも序盤4カ月は控えだった

 LASK戦では60分間プレーしたものの「ボールを相手に与えた」「存在感がなかった」などと地元メディアから辛口評価を与えられた。日本代表2連戦に比べてそこまで悪いという印象はなかったが、最高峰クラブでは要求基準が高く、多少のミスでも許されないということなのだろう。

 直近24日のリーグ戦・ウエストハム戦でも後半43分からの出場にとどまっており、現状は楽観視できない状況。同じリバプールで出番を得られずに苦しんだ南野拓実(モナコ)の二の舞になるのではないか——という懸念もあるが、遠藤航は「自分は自分」と割り切っているに違いない。

「2026年北中米W杯優勝」という大目標を掲げた日本代表主将は、プレーも人間性も名門の大黒柱になれるだけのポテンシャルがある。

 振り返ってみれば、シュツットガルトに赴いた19-20シーズンも序盤4か月は控えだった。そこから一気に地位を確立し、主将に任命され、デュエル王に上り詰めた経験がある。イングランドでもその再現を見せられるはずだ。

「30歳定年制」のような既成概念の根強い欧州サッカー界で、30歳の日本人ボランチが成功してくれれば、日本サッカーの評価もさらに上がる。「プレミアに行くまでは現地観戦には行かない」と話していた父・周作さんへの親孝行にもなるような大成功を期待したい。

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