バウアー争奪戦はソフトBが俄然リード! 12球団屈指の金満は「年俸10億円」でも問題なし
日米球団によるマネーゲーム発展なら…
DeNAが格安の年俸4億円で獲得できたのは、バウアーが今季までドジャースと3年契約を結んでいたことが大きい。21年に女性に対するDV(ドメスティックバイオレンス)の禁止規定違反で長期の出場停止処分を受け、今年1月にドジャースを解雇された。今季年俸約2250万ドル(約34億円)はドジャースがほぼ負担するため、メジャー球団は最低年俸の72万ドル(約1.1億円)で契約できたにもかかわらず、それでも引き取り手はなく、日本球界に活路を見いだすしかなかった。
しかし、来季に関してはそうはいかない。DeNAとは1年契約で、ドジャースとの契約も今季で満了する。メジャー球団が問題視していたDV問題もこの10月、被害女性との裁判が解決したと、バウアーの弁護団が発表した。今オフ、日米球団による争奪戦に発展するのは必至だ。
「DeNAも残留に向けて最大級の条件を用意しています。今年の獲得時は個人ファンクラブの設立など付帯条件をつけ、入団にこぎつけた。しかし、球団は育成重視の観点から基本的にFA選手のマネーゲームには参戦しない方針。争奪戦に発展して条件がつり上がれば、どうしたって不利です」(ベイスターズOB)
まして、争奪戦の相手が12球団屈指の資金力を誇るソフトバンクというなら、なおさらだ。
「ソフトバンクの決算公告によると、球団はコロナ禍の影響で21年2月発表分は約75億円、22年2月発表分では約80億円の赤字を計上した。しかし、純資産は12球団断トツの約261億円(22年2月発表分)。だからこそ『80億円補強』にも打って出ることができる。今年はCSの主催権を得られなかったものの、公式戦の1試合平均の観客動員数は3万5705人と、昨年より約4500人も増えた。バウアーを獲得するためには、少なくとも年俸は今年の倍(8億円)以上は必要でしょうが、ソフトバンクなら年俸10億円でも全く問題ありません」(九州のメディア関係者)
この日、DeNAの編成トップである萩原チーム統括本部長は、これからバウアーと本格的な交渉を行うとした上で、できる限りの手段を駆使して再契約にこぎつけたい意向を示した。
今季、首位阪神に12ゲームの大差をつけられたDeNAにとっても、バウアーは不可欠な存在。このオフは、今春WBCに出場した今永昇太(30)のメジャー挑戦が有力視されている。
実力はもちろん、人気や話題性もあるバウアーはどの球団もノドから手だが、条件面はソフトバンクが一歩も二歩もリードしている、とみる関係者は少なくない。