GMの見立ては思い込みが多い メジャー若手有望株との長期契約に落とし穴
■ジョン・シングルトン
アストロズがまだ最弱だった14年、ルーノウGM(当時)はジョン・シングルトンに目を付け、6月初旬に5年契約を交わしたうえでメジャーに昇格させた。保証給は1000万ドルだが、活躍すれば最大3500万ドルまで膨らむことになっていたので同GMはニンジン効果を期待していた。しかし、タイミングを外すことに長けたメジャーの投手に太刀打ちできず、2年間で114試合に出場しただけでマイナー落ち。その後は薬物で出場停止になり、メキシカンリーグなどで食いつないでいたが、今年8月にア軍に復帰すると、エンゼルス戦で2本叩き込んでヒーローになった。
■ルスネイ・カスティーヨ
メジャー未経験の選手が長期契約をして大コケに終わるケースが最も多いのがキューバ亡命組。キューバ選手にバブルが生じていた14年に、亡命したルスネイ・カスティーヨはレッドソックスに過大評価されて7年7250万ドルの大型契約で入団したのはいいが、すぐに馬脚を現し、メジャーでは99試合に出場しただけでマイナーに沈み不良資産化。同年に5年2500万ドルでドジャースに入団した内野手のエリスベル・アルエバルエナに至っては22試合に出ただけで不良債権と化した。