当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

公開日: 更新日:

 中学時代の担任もまた大谷の性格を心配したひとりだった。困っている子がいれば助け、物を忘れた子がいれば自分の物を貸した。

 シニアで飛び抜けた実力を発揮しても、中学の野球部の試合には「出ない方がいい」と言う。練習時には自分から進んで球拾いをし、ノックの球出しまで買って出た。

 プロ野球選手といえば、オレがオレがの勝ち気なイメージ。少しくらいテングになる方がいいのではないかという気もしていた。なのでプロでやっていくには、大谷は優し過ぎる気がしたという。担任のそんな心配はしかし、杞憂だった。大谷の実力が投打で突出していたことはもちろん、投げて打って1人で2人分の仕事を掛け持ちできたのは、ナインの理解を得ていたからこそ。周囲に敵をつくらず、年上にもすんなり溶け込める末っ子気質がプラスに作用した。(つづく)

  ◇  ◇  ◇

 大谷が日本ハムから海を渡る際、球団選びで最も重視したのが「西海岸かつ小規模都市」ということだった。それは人間性やスタンスが如実に表れたと言っても過言ではない。

 関連記事【続きを読む】…では、それらについて詳しく報じている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    元横綱・白鵬に「伊勢ケ浜部屋移籍案」急浮上で心配な横綱・照ノ富士との壮絶因縁

    元横綱・白鵬に「伊勢ケ浜部屋移籍案」急浮上で心配な横綱・照ノ富士との壮絶因縁

  2. 2
    スッカラカンになって帰国のはずが…ラスベガスのカジノで勝った

    スッカラカンになって帰国のはずが…ラスベガスのカジノで勝った会員限定記事

  3. 3
    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

  4. 4
    なぜ15大会のスポンサー企業は日本女子プロゴルフ協会に“抗議文”を送ったのか

    なぜ15大会のスポンサー企業は日本女子プロゴルフ協会に“抗議文”を送ったのか

  5. 5
    1場所4人じゃ終わらない…元横綱白鵬の旧宮城野部屋勢“廃業ラッシュ”はこれからだ

    1場所4人じゃ終わらない…元横綱白鵬の旧宮城野部屋勢“廃業ラッシュ”はこれからだ

  1. 6
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 7
    石原裕次郎(12)慶応病院に入院…同乗したエレベーターを降りる際に掛けられた言葉

    石原裕次郎(12)慶応病院に入院…同乗したエレベーターを降りる際に掛けられた言葉会員限定記事

  3. 8
    ミス・インターナショナル 特派員協会で「涙の訴え」のワケ

    ミス・インターナショナル 特派員協会で「涙の訴え」のワケ

  4. 9
    (26)第3作「男はつらいよ フーテンの寅」では寅さんを地面に叩きつけた

    (26)第3作「男はつらいよ フーテンの寅」では寅さんを地面に叩きつけた会員限定記事

  5. 10
    元衆院議員・若狭勝氏は女帝と断絶して7年「今は本当に幸せ」

    元衆院議員・若狭勝氏は女帝と断絶して7年「今は本当に幸せ」