著者のコラム一覧
細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

飯野矢住代誕生秘話<14>「姫」の元No.1ホステス大門節江の回想する嫉妬深さ

公開日: 更新日:

「別段どうとも思わなかった。ライバル? とんでもない。だって彼女は入ったときからスターじゃない?可愛くて背も高くてスタイル抜群。かなう相手じゃなかった。性格も明るいし悪い印象は本当にないのよ」

 ただ、「彼女に限ったことじゃないんだけど……」と前置きして節江はあるエピソードを聞かせてくれた。

「他のホステスの子とお客さんのことで、トラブルがあったのは覚えてる。“取った取らない”みたいなささいなこと。なんで覚えているかっていうと、“ナンバーワンなんだから、もっと余裕でいればいいのに”って思ったから。少し珍しいケースだった。嫉妬深い性格? まあ、そうよね」

 嫉妬はホステスにとって職業病のようなもので、特筆すべきことではないだろう。とはいえ、大門節江が回想するように「ナンバーワン」が、客の取り合いで他のホステスと諍いを起こすのはまれなのだという。事実、矢住代本人も自身の性格について次のように言及する。

《自分でけっこう勝手なことをしているのに、好きな人がなにかすると、すごく腹がたつの。わたしって、もしかすると、すごくヤキモチやきよ。カレが、ほかの男と話しているのさえ、イヤなんだから……》(「プレイボーイCUSTOM」1969年11月15日号)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」