本多正識
著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

五木ひろしさんが西川きよし師匠と漫才を大熱演! 演歌の帝王は本職以外でも超一流だった

公開日: 更新日:

 本番前、舞台袖で「もう一回(ネタを)合わせますか?」というきよし師匠に五木さんは真顔で「いえ、今のいい感触が残ったまま行った方がいいと思います」「緊張してんのんちゃいまっか?」「してますよ、そりゃ! 初めて漫才するんですから。でもお客さまの前でやる以上は真剣勝負ですから」「さすが五木ひろし! ええこと言う! ほな行きまっせ!」「行きましょう!」と背中に緊張感を漂わせて舞台へ。

 ネタが始まると、アドリブを繰り出すきよし師匠を見事に受けて返し、今度は五木さんがアドリブを加え、5分の予定が10分を超える大熱演。爆笑の連続で舞台を降りてきたお2人は、「西川さんアドリブがすごいんだから! そんなのネタになかったぞ~ってびっくりしましたよ!」「五木さんなら何を振っても返さはると思たから。返すどころかアドリブ言うてくんねんから、さすがやわ! 自分(本多君)も思たやろ?」「凄かったです!」。かくして“きよし・ひろし”が誕生し、その後も台本を書かせていただきました。

 本職以外での仕事への真摯な取り組み、その完成度、スタッフへのきめ細かい心配りなど、演歌の帝王はどれをとっても超一流でした。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    元横綱・白鵬に「伊勢ケ浜部屋移籍案」急浮上で心配な横綱・照ノ富士との壮絶因縁

    元横綱・白鵬に「伊勢ケ浜部屋移籍案」急浮上で心配な横綱・照ノ富士との壮絶因縁

  2. 2
    スッカラカンになって帰国のはずが…ラスベガスのカジノで勝った

    スッカラカンになって帰国のはずが…ラスベガスのカジノで勝った会員限定記事

  3. 3
    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

  4. 4
    なぜ15大会のスポンサー企業は日本女子プロゴルフ協会に“抗議文”を送ったのか

    なぜ15大会のスポンサー企業は日本女子プロゴルフ協会に“抗議文”を送ったのか

  5. 5
    1場所4人じゃ終わらない…元横綱白鵬の旧宮城野部屋勢“廃業ラッシュ”はこれからだ

    1場所4人じゃ終わらない…元横綱白鵬の旧宮城野部屋勢“廃業ラッシュ”はこれからだ

  1. 6
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 7
    石原裕次郎(13)慶応病院に入院…同乗したエレベーターを降りる際に掛けられた言葉

    石原裕次郎(13)慶応病院に入院…同乗したエレベーターを降りる際に掛けられた言葉会員限定記事

  3. 8
    ミス・インターナショナル 特派員協会で「涙の訴え」のワケ

    ミス・インターナショナル 特派員協会で「涙の訴え」のワケ

  4. 9
    (26)第3作「男はつらいよ フーテンの寅」では寅さんを地面に叩きつけた

    (26)第3作「男はつらいよ フーテンの寅」では寅さんを地面に叩きつけた会員限定記事

  5. 10
    元衆院議員・若狭勝氏は女帝と断絶して7年「今は本当に幸せ」

    元衆院議員・若狭勝氏は女帝と断絶して7年「今は本当に幸せ」