ラサール石井
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ラサール石井タレント

1955年、大阪市出身。本名・石井章雄(いしい・あきお)。鹿児島ラ・サール高校から早大に進学。在学中に劇団テアトル・エコー養成所で一期下だった渡辺正行、小宮孝泰と共にコント赤信号を結成し、数多くのバラエティー番組に出演。またアニメの声優や舞台・演劇活動にも力を入れ、俳優としての出演に留まらず、脚本・演出も数多く手がけている。石井光三オフィス所属。

自衛隊がXで「大東亜戦争」と投稿…すべてを曖昧にしたまま戦後をやり過ごしてきた日本人の“疵”

公開日: 更新日:

 陸上自衛隊大宮駐屯地の第32普通科連隊が、X(旧ツイッター)の部隊の公式アカウントで戦没者追悼式を紹介する投稿に「大東亜戦争」という用語を使った(一部で騒がれ、「他意はない」としてすぐに削除変更された)。

「大東亜戦争」は開戦から4日後に東條英機内閣が戦争の呼称をこう閣議決定したもので、アジアの欧米列強植民地をその支配から独立させ、大日本帝国・満州国・中華民国を中心とする国家連合を実現させるものであるとされた。

 後に資源を求めて「南進」し、東南アジア、オセアニアまで広がる「大東亜共栄圏」をつくるのが戦争の大義名分となった。

 しかしこれは、実際には欧米と同じ植民地を増やすための侵略戦争を美化する隠れみのではないか、とも言われ、戦後GHQから使用を禁止された。

 現在慣例的に公文書では使われなくなったが、「単に戦闘の地理的範囲を示すだけ」という意見や「いやいや実際あの戦争のおかげで、東南アジア諸国の独立が早まったではないか」とする説などあり、日本が主権を取り戻した時点で「大東亜戦争」と呼ぶべきだ、いやアジアの大日本帝国化を進め、日本語による皇民化教育や神社造営などしていたではないか、いやそれは自虐史観だ、など今も論争が続いている。

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