19歳“金の卵”スチュワートはソフトBの熱意にほだされた

公開日: 更新日:

 なぜこんな大物を、しかも日本球界が米球界から獲得することができたのか。

 22日、ソフトバンクが昨年のMLBドラフトでブレーブスから1巡目(全体8位)指名を受けたカーター・スチュワート(19=東フロリダ州立短大)と契約合意に達したと、複数の米メディアが報じた。ESPNによると、6年総額700万ドル(約7・7億円)を上回る条件という。

 かつて、全米ドラフトで1位指名された選手がプロ入り前に日本にやってきたケースはなかった。しかも、このスチュワートは6月のMLBドラフトでも上位指名が確実視されていた。

 そもそも日本球界は米球界の言いなりだ。2013年、日米間でポスティングシステムの新制度を作成する際、日本は米国に破談を迫られ、慌てふためいた。結果、青天井だった入札金の上限を2000万ドル(約22億円)とする米国案をのまざるを得なかった。

 4年に1回行われるWBCも図式は同じだ。日本は12年に分配金の増額を求めて参加ボイコットをちらつかせた。しかし、米側に分配金の権利を剥奪すると逆に脅されるなど、日本側はグッズ販売のライセンスの帰属権などを認めさせるのがやっとだった。米球界に隷属した例は枚挙にいとまがない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    今オフ勃発「FA捕手大シャッフル」…侍Jの巨人・大城、SB甲斐を筆頭に中日、阪神も参戦か

    今オフ勃発「FA捕手大シャッフル」…侍Jの巨人・大城、SB甲斐を筆頭に中日、阪神も参戦か

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  4. 4
    3Aでもボロボロ…藤浪晋太郎の活路を開くのは阪神復帰か? 日本ハム、オリックス移籍か

    3Aでもボロボロ…藤浪晋太郎の活路を開くのは阪神復帰か? 日本ハム、オリックス移籍か

  5. 5
    3人兄妹の末っ子だから年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあった

    3人兄妹の末っ子だから年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあった

  1. 6
    “辞めジャニ”野村義男は59歳で現役バリバリ!引く手あまたの秘訣は「第三の道」を歩んだこと

    “辞めジャニ”野村義男は59歳で現役バリバリ!引く手あまたの秘訣は「第三の道」を歩んだこと

  2. 7
    巨人・秋広が今季初昇格も阿部監督「全く期待していない」…のんきな性格がアダで早くも背水の陣

    巨人・秋広が今季初昇格も阿部監督「全く期待していない」…のんきな性格がアダで早くも背水の陣

  3. 8
    阪神・岡田監督が密かに温めていた「藤浪獲得プラン」が消滅していた…

    阪神・岡田監督が密かに温めていた「藤浪獲得プラン」が消滅していた…

  4. 9
    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

  5. 10
    人間性やスタンスが如実に表れたMLB挑戦時の「西海岸かつ小規模都市」へのこだわり

    人間性やスタンスが如実に表れたMLB挑戦時の「西海岸かつ小規模都市」へのこだわり