オリ宮城の復活12勝目をアシスト 中嶋監督の「酷使しない」投手起用術
1日のソフトバンク戦、オリックスの2年目左腕・宮城大弥(20)が7回1失点と好投。8月21日以来5試合ぶりの12勝目(3敗)を挙げ、チームの5連勝、首位返り咲きに貢献した。
8月終了時点で11勝1敗と驚異的な成績を残したが、9月は0勝2敗、防御率5.63と苦しんだ。球団OBが言う。
「東京五輪期間中、約3週間のインターバルがあったとはいえ、開幕からオールスターまでフル回転していた。まだ高卒2年目。年間を通してローテを回った経験がないし、首位を争うチームの左腕エースとして心身共に疲労が蓄積していてもおかしくない。本人も、体が重たいと感じる時期があったそうです」
そんな中、中嶋監督は9月に2度、中9日で先発起用するなど復調をアシストした。
「宮城とエース山本の大活躍もあって、チーム防御率はここまでリーグ2位の3.44。先発はこの2人を除けば、山岡が故障離脱するなど決して盤石とは言えないが、1日現在、3日間で3連投したリリーフ投手は、12球団で唯一ゼロ。基本2連投までと我慢の起用が続いている分、ライバル球団と比べても、ブルペンの疲労度は少ないはず。これが佳境に入った優勝争いで大いに生きるかもしれません」(前出のOB)
復活気配の宮城の残り登板数は2回程度。順調に勝ち星を重ねて優勝を果たせば、かねて目標にしてきた新人王のタイトルは確実だろう。