羽川豊
著者のコラム一覧
羽川豊プロゴルファー

1957年栃木県出身。79年日本学生ゴルフ選手権優勝。翌80年にプロテストに合格すると、ルーキーイヤーの81年は日本オープン、日本シリーズに優勝。同年代の湯原信光、倉本昌弘とともに「ニューウェーブ三羽烏」と呼ばれた。82年にはメジャーのマスターズから招待され、初出場で15位。「世界最強レフティー」と絶賛された。現在はシニアツアーでプレー。テレビ解説者としても活躍している。

今季のMVPはPGAツアー進出を決めた「久常涼」で文句なし 欧州予選会から夢の舞台へ

公開日: 更新日:

 今年も国内のゴルフ界はいろいろなことがありました。プロ転向2年目で賞金王になった中島啓太(23)や、ツアー最終戦に勝った蝉川泰果(22)もツアーを盛り上げてくれましたが、私が独断で選ぶMVPを1人挙げるとすれば久常涼(21)です。

 久常は昨秋に欧州ツアー(DPワールドツアー)の予選会に挑戦。7位タイで出場資格を得ると、今年9月の「カズー・フランス・オープン」で優勝。ポイントランク17位で、有資格者を除く上位10人に入り、来季のPGAツアーの切符を手にしました。

「将来は最高峰のPGAで戦いたい」という同世代の若者たちに夢を与えただけでなく、欧州ツアー参戦1年目にして、PGAツアーへ進む道を自らの結果で示してくれた。国内のゴルフ界にとっては大きな歴史の一歩です。

■若い選手の海外挑戦が加速する

 このコラムでも何度か触れていますが、男子プロは国内で戦っているだけでは多くのポイントを稼ぐことはできず、メジャー出場につながる世界ランクのアップは難しくなりました。その国内ツアーも来季は今季の26試合から3試合減の23試合になります。久常の活躍だけでなく、国内事情も相まって、若い選手の海外挑戦の動きは加速するに違いありません。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    今オフ勃発「FA捕手大シャッフル」…侍Jの巨人・大城、SB甲斐を筆頭に中日、阪神も参戦か

    今オフ勃発「FA捕手大シャッフル」…侍Jの巨人・大城、SB甲斐を筆頭に中日、阪神も参戦か

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  4. 4
    3Aでもボロボロ…藤浪晋太郎の活路を開くのは阪神復帰か? 日本ハム、オリックス移籍か

    3Aでもボロボロ…藤浪晋太郎の活路を開くのは阪神復帰か? 日本ハム、オリックス移籍か

  5. 5
    3人兄妹の末っ子だから年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあった

    3人兄妹の末っ子だから年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあった

  1. 6
    “辞めジャニ”野村義男は59歳で現役バリバリ!引く手あまたの秘訣は「第三の道」を歩んだこと

    “辞めジャニ”野村義男は59歳で現役バリバリ!引く手あまたの秘訣は「第三の道」を歩んだこと

  2. 7
    巨人・秋広が今季初昇格も阿部監督「全く期待していない」…のんきな性格がアダで早くも背水の陣

    巨人・秋広が今季初昇格も阿部監督「全く期待していない」…のんきな性格がアダで早くも背水の陣

  3. 8
    阪神・岡田監督が密かに温めていた「藤浪獲得プラン」が消滅していた…

    阪神・岡田監督が密かに温めていた「藤浪獲得プラン」が消滅していた…

  4. 9
    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

  5. 10
    人間性やスタンスが如実に表れたMLB挑戦時の「西海岸かつ小規模都市」へのこだわり

    人間性やスタンスが如実に表れたMLB挑戦時の「西海岸かつ小規模都市」へのこだわり